「問題がいつまでも解決しない・・・」
「この前この問題は解決したばかりなのに、別の店でまた同じ問題が起きた」
会社では日々色々な問題が起きていて、その解決に手間取ることはよくあります。
問題を解決することは必須ですが、目の前の問題を解決することに気を取られて、問題の根っこの部分の解決に至らないということもしばしば起きてしまいます。
その結果、年中どこかの店で問題が起きていて、店長や幹部がその対処に追われてしまうということも珍しくはありません。
今回は、直近の社長のお悩み50例から見えてくる、「問題解決の入り口の見誤り」について見ていきましょう。
1.「採用を強化したいのだけれど・・・」
近年お困りごとの上位に必ずといっていいくらいに出てくるのが、採用を強化して人員(数)・人財(質)を補強したいというものです。
パート・アルバイトから会社の幹部層まで、どの階層でも人が慢性的に足らないという現象が起きています。
そこでよくあるご相談が、
「どの媒体で採用募集すればいいのか」
「募集時にどのようなアピールをすればよいのか」
など、募集の手法に関するご相談が圧倒的に多いです。
ところが実態をお聞きしますと、せっかく採用できた人が短期間で辞めてしまうという現実です。結果的に離職率も高止まりしているというケースが多くなっています。
これは募集の手法が問題なのではなく、根っこの問題としておおかたの場合、
1)店舗運営の仕組みが店舗ごとに違い、バラバラの運営になっている
2)店長のコミュニケーション力が不足している
の2つに集約されます。
つまり、入社したあとの店舗の状態が、やりがいを持って長く働ける態勢になっていないことが問題になっていることがほとんどです。
この場合は、まずは店舗運営の仕組みを整えることが第一で、もし標準化できていないところがあれば、早急に取り組む必要があります。
仕組みが整いましたら、店長のコミュニケーション力を上げていく指導を行います。
通常は店長の上長のエリアマネージャーがOJTを通して指導していくことが望ましいです。
ここでよく「コミュニケーションの研修をお願いします」とご依頼を受けることがありますが、
研修は大切ですが、研修を受けたからといって店長のコミュニケーション力が向上するわけではありません。
このこともよく誤解されています。研修は気づきや動機付けであって、実務に反映させるには現場でのOJTが必須です。
これらのことから、問題の入り口は採用手法の強化ではなく、
店舗運営の仕組みの構築と店長のコミュニケーション力の向上だということがわかりますね。
2.「集客力を高めたいのだけれど・・・」
集客力の向上も店舗にとっては重要な課題といえます。
「来店客数がじり貧になっているのでなんとかしたい」
「新規顧客の来店数が少なく将来的に不安です」
といったお悩みがよく聞かれます。
この問題や不安は経営者としては当然対処しなければいけないものですが、これらを集客力不足だから新しい集客方法で乗り切りたいというご相談が多いのです。
ところがここでも実態をよくお聞きしますと、既存顧客のリピート率が落ちていたり、新規顧客に店の情報が正しく届いていなかったりしていることがほとんどです。
ここでは集客の方法が問題なのではなく、根っこの問題としては、
・商品やサービスのウリ(他店にないもの、他店よりも顕著に優れているもの)がはっきりしていない
ことがほとんどです。
その結果、自店に来ていただく理由があいまいなため、どんなに新しい方法で集客しても、顧客からみれば特徴のない店なってしまうことになります。
このウリをつくる時にもう一つ気をつけたいことは、
1)ウリは他店との相対的なものである
2)ウリは顧客が欲しくなるものにする
ということです。
1)のウリは相対的なものという意味は、他店にはないもの、他店より顕著に優れているものですので、相対的に考えなければいけませんが、
それだけではなく、相対的なものであるからこそ、常に市場の他店の動向を注視している必要もあります。
競合も常に変化していますので、今のウリが来年以降もウリになり続ける保証はどこにもありません。
2)のウリは顧客が欲しくなるものとは、一見当たり前にことのように思えますが、
自店の商品やサービスに自信や思い入れがあり過ぎるために、
顧客が欲しいものではなく、売り手として少しとんがったコンセプトの商品やサービスを訴求してしまうことが実際にあります。
話題としては面白いかもしれませんが、顧客が実際に購入したいと思ってくれないと、
結局はウリにはならないということを理解しておく必要があります。
以上
あなたの会社の根っこの問題は何ですか?
