『店舗体幹®』を鍛えて利益重視の店舗経営へ
髙橋店舗経営コンサルティング
〒104-0061 東京都中央区銀座 7ー15-8 タウンハイツ銀座406
銀座線 銀座駅から徒歩 8分
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営業時間 | 9:30-18:00 |
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定休日 | 土日祝日、年末年始 |
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目次
【店舗体幹・小売業編】
【店舗経営を健全にする店舗体幹シリーズ】
店舗体幹-1★自店の商品/サービスの強みをつくろう!《小売業編》
店舗体幹-3★顧客ニーズに合った接客をしよう!《小売業編》Step 1
店舗体幹-4★顧客ニーズに合った接客をしよう!《小売業編》Step 2
店舗体幹-5★顧客ニーズに合った接客をしよう!《小売業編》Step 3
店舗体幹-6★顧客ニーズに合った接客をしよう!《小売業編》Step 4
店舗体幹-7★顧客ニーズに合った接客をしよう!《小売業編》Step 5
店舗体幹-13★買いたくなるVMDの秘訣とは!《小売業編》秘訣1
店舗体幹-14★買いたくなるVMDの秘訣とは!《小売業編》秘訣 2
店舗体幹-15★買いたくなるVMDの秘訣とは!《小売業編》秘訣 3
店舗体幹-16★買いたくなるVMDの秘訣とは!《小売業編》秘訣 4
店舗体幹-17★買いたくなるVMDの秘訣とは!《小売業編》秘訣 5
店舗体幹-18★分かりやすい販促物の秘訣とは!《小売業編》秘訣1
店舗体幹-19★分かりやすい販促物の秘訣とは!《小売業編》秘訣2
店舗体幹-23★顧客/スタッフ動線を確保する!《小売業編》秘訣1
店舗体幹-24★顧客/スタッフ動線を確保する!《小売業編》秘訣2
店舗体幹-27★外観・内装・店内環境を整備する!《小売業編》秘訣1
店舗体幹-28★外観・内装・店内環境を整備する!《小売業編》秘訣2
店舗体幹-29★外観・内装・店内環境を整備する!《小売業編》秘訣3
店舗体幹-33★ノウハウはマニュアル3割、ヒト7割!《小売業/飲食業共通》(その1)
店舗体幹-34★ノウハウはマニュアル3割、ヒト7割!《小売業/飲食業共通》(その2)
店舗体幹-35★人材育成を店づくりと店らしさにリンクさせる《小売業/飲食業共通》(その1)
店舗体幹-36★人材育成を店づくりと店らしさにリンクさせる《小売業/飲食業共通》(その2)
店舗体幹-37★経験と知識を与えて育てるつもりで育てる《小売業/飲食業共通》(その1)
店舗体幹-38★経験と知識を与えて育てるつもりで育てる《小売業/飲食業共通》(その2)
店舗体幹-39★体系的に人を育てる!《小売業/飲食業共通》(その1)
店舗体幹-40★体系的に人を育てる!《小売業/飲食業共通》(その2)
店舗体幹-41★ノウハウ伝授の機会と手段を工夫する!《小売業/飲食業共通》(その1)
店舗体幹-42★ノウハウ伝授の機会と手段を工夫する!《小売業/飲食業共通》(その2)
店舗体幹-43★ブランディングという発想をする!《小売業/飲食業共通》(その1)
店舗体幹-44★ブランディングという発想をする!《小売業/飲食業共通》(その2)
店舗体幹-45★『ブランド=らしさ』を言葉にする!《小売業/飲食業共通》(その1)
店舗体幹-46★『ブランド=らしさ』を言葉にする!《小売業/飲食業共通》(その2)
店舗体幹-47★顧客へのコミュニケーション方法を整理する!《小売業/飲食業共通》(その1)
店舗体幹-48★顧客へのコミュニケーション方法を整理する!《小売業/飲食業共通》(その2)
店舗体幹-49★顧客との接点を管理する!《小売業/飲食業共通》(その1)
店舗体幹-50★顧客との接点を管理する!《小売業/飲食業共通》(その2)
店舗体幹-51★店の評判に耳を傾ける!《小売業/飲食業共通》
【メディア掲載】
【店舗経営を健全にする店舗体幹®シリーズ】
店舗体幹-1★自店の商品/サービスの強みをつくろう!《小売業編》
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「自店の商品/サービスの強みのつくり方」のポイントをご説明いたします。
皆さまは店舗を通して様々な商品/サービスを顧客に提供していますが、その強みをつくる時のポイントは次の3つです。
①相対的な強みをつくる
②マネされにくい強みをつくる
③顧客が望む強みをつくる
①他店にはない自店の強み、自店のウリは何かということを明確にしましょう。ここで言う強みとは相対的なものですので、自店がいくら強みだと思っていても、同じ強みを持った競合店が近くにある場合は、相対的には強みにはなっていませんので注意が必要です。
小売業ではまずは商品ありきですので、商品の中で他店にはない、自店の特徴となり得る商品は何かを明確にします。また、品揃えの幅の広さや特定の領域の品揃えの深さなども強みになり得ますので、併せて検討すると良いでしょう。
例えば、地酒専門店の場合、「地酒の店」だけではまだ強み・ウリとは言い難いです。その理由は、酒類販売店では、大抵の場合何種類かの地酒を置いている店が多く、「地酒」を買いにわざわざ地酒専門店まで行くという動機は弱いからです。
このような時はもう一歩踏み込んで、「東北の地酒の店」「辛口地酒の店」「つまみに合う地酒の店」「純米地酒の店」「地酒飲み比べ(試飲)の出来る店」などの特徴が自店の強みになり得るかを検討してみましょう。
②一度決めた強みで顧客に人気が出たとしても、競合店からすぐにマネされてしまっては強みが強みでなくなってしまいます。強みを定める時には出来るだけマネされにくいものにすることが重要です。
例えば、ダイニング&キッチン用品専門店の場合、リーゾナブルな価格のキッチン用品を幅広く品揃えして、キッチン用品なら何でも揃うという強みで最初は人気が出た店があったとしても、キッチン用品に特化した小さな競合店が近くにオープンしてしまった場合は、キッチン用品の品揃えの部分ではそれを強みにし続けることは難しくなってしまいます。
このような時は、キッチン用品の品揃えを、幅広さではなく「デザイン性重視の品揃え」「セミプロ仕様の品揃え」「嗜好性の高い製菓用品などの深い品揃え」「1人用キッチン用品の品揃え」「軽量/汚れ落ちにこだわった品揃え」などがマネされにくい品揃えになり得るかを検討してみましょう。
③店の強みをどれだけ店が訴求していても、そもそもその強みが顧客にとって魅力のある強みでないと、それは店が言っているだけで本来の強みにはなっていません。強みを考える時には、ひとりよがりにならず、それが顧客が望んでいるものかどうかを慎重に検討する必要があります。
例えば上記の例では、「東北の地酒」を顧客は飲みたいと思っているのか、料理する時に「デザイン性」を顧客は重視してそこにも楽しさを感じているのか、自宅で「セミプロ仕様のキッチン用品」を使って本格的な料理をする顧客が多くいるのか、などを充分に検討することがとても大切です。
店の強みは、顧客に店を覚えてもらうための大事な要素ですので、常に競合店の状況や顧客の反応も見ながらつくっていきましょう。
【店舗経営を健全にする店舗体幹シリーズ】
店舗体幹-3★顧客ニーズに合った接客をしよう!《小売業編》Step 1
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「顧客ニーズに合った接客の仕方」のポイントを接客のステップに沿ってご説明いたします。
小売店の接客のステップは以下の通りです。
Step1:動的待機~入店時の挨拶
Step2:顧客の観察
Step3:声かけ~顧客ニーズの把握&提案
Step4:クロージング~次回ご来店のきっかけづくり
Step5:お見送り
Step1-1:動的待機
顧客がご来店されるまでの間(店内に顧客がいない間)、皆さまは何をしていますか?待機にはもともと動的待機と静的待機の2つの方法がありますが、静的待機のようにじっと止まったままでの顧客待ち姿勢では、顧客は店内に入りにくくなってしまいますので、要注意ですね。
この顧客をお待ちする時間帯で押さえておきたいことは、店内の空気に動きをつくることです。店内の空気に動きをつくるとは、店舗の外を歩いている顧客からみて、店内で人が動いていて何か活気があると感じていただけるように、スタッフが動きながら顧客をお待ちする、いわゆる動的待機をするということです。
例えば、商品の補充、陳列の修正、在庫のチェック、店内のクレンリネス、店内動線の確保、POP/ポスター/イーゼル看板の位置や向きの調整などがあります。
これらの動的待機をすることによって店内の空気が動き、顧客が店内に入りやすくなったり、ワクワク感が増して興味を持っていただけたり、顧客の視線が店外から店内に向きやすくなったりします。
Step1-2:入店時の挨拶
動的待機をしているところに顧客が入店された時は、たとえ何かの作業をしていたとしても、必ず「こんにちは」「いらっしゃいませ」などの挨拶をしましょう。いつでも顧客優先を心掛け、「ご来店ありがとうございます」「お客様の入店にちゃんと気づいています」「必要であればお声掛けください」という気持ちで挨拶をしましょう。
入店時の挨拶は、お店の第一印象を決める重要な要素の一つです。顧客の店内体験・店内時間を気持ちよくスタートしていただくための、大事な瞬間であることを常に意識しましょう。
入店時の挨拶では、笑顔で、アイコンタクトを取りながら、顧客に聞こえるように、がポイントです。
笑顔:笑顔でお迎えすることが大事なことは言うまでもありませんが、時には忙しくて笑顔が消えていることもあるかもしれません。スタッフ同士で時々笑顔チェックすることも良いですね。
アイコンタクト:アイコンタクトをしないまま「いらっしゃいませ」と言われると、何か作業の一環として挨拶されているような感じがしませんか。スタッフからは顧客の目を見ながら挨拶をするようにしたいですね。
顧客に聞こえるように:時々、下を向きながら挨拶をしたり、壁の商品を整理しながら挨拶をしたりする時に、声が小さくて顧客には聞こえていないということがあります。これもただ挨拶を言っているだけになっていますので、ご来店に対する感謝の気持ちを伝えるためにも、きちんと聞こえるように挨拶をしましょう。
【店舗経営を健全にする店舗体幹シリーズ】
店舗体幹-4★顧客ニーズに合った接客をしよう!《小売業編》Step 2
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「顧客ニーズに合った接客の仕方」のポイントを接客のステップに沿ってご説明いたします。
小売店の接客のステップは以下の通りです。
Step1:動的待機~入店時の挨拶
Step2:顧客の観察
Step3:声かけ~顧客ニーズの把握&提案
Step4:クロージング~次回ご来店のきっかけづくり
Step5:お見送り
Step 2:顧客の観察
顧客入店時の挨拶をしましたら、すぐに近づくのではなく、顧客の様子を少し観察するようにしましょう。それはこの後の声かけや顧客ニーズの把握にスムーズに進むためにはとても大事なことです。
顧客が店内に入ってきてくださる理由は様々です。購入に一番結びつきやすい理由は、その店で買いたいものが決まっている時(目的買い)ですが、そのようなケースは稀ですね。
大抵の場合は買うものは決まっておらず、どのような商品があるかを見に入ってみた、他店と商品を比較するために入ってみた、なんとなく入っただけなどの顧客がほとんどです。
ある店の買上率(※1)が20%だとしますと、ある日の入店客数が100人の場合、20人が購入客、80人が非購入客ということになります。更に、この20人全てが目的買いの顧客ということはなく、目的買い顧客+非目的買い顧客=20人ですので、非目的買い顧客と非購入顧客(80人)を合わせると、80%以上の入店客が買うこと/買うものを決めていない顧客ということになります。
この買うこと/買うものを決めていない顧客のニーズをいかにして把握し或いは掘り起こして、売上に結びつけるかがとても大事なことは言うまでもありませんね。この顧客ニーズを把握するためには、顧客にお声掛けする前に顧客の動きをよく観察することが役に立ちます。
顧客を観察するとは、例えば、初めての顧客か、顧客が誰と一緒に来店しているか、どのような服装か、身に着けているものはどのようなものか、どの商品を見ているか、どの商品を手に取っているか、何処で立ち止まっているか、商品の何を見ているか(素材、色、型、デザイン、価格、大きさ/重さなど)、ゆっくり店内を歩いているか急いでいる風か、お連れの方と何を話しているか、何度も見ている商品はあるか、スタッフを探している様子はあるか、などを観察してみましょう。
観察する時の注意点として、適度に顧客との距離を保つようにしましょう。少なくとも2~3m以上は離れると良いでしょう。また、この時も待機と同様に、出来るだけ動きながら観察して、顧客に圧迫感を与えないように気を配りましょう。
※1:買上率とは、来店客数に対する、購入客数の割合、購入客数(レジ客数)÷来店客数。
【店舗経営を健全にする店舗体幹シリーズ】
店舗体幹-5★顧客ニーズに合った接客をしよう!《小売業編》Step 3
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「顧客ニーズに合った接客の仕方」のポイントを接客のステップに沿ってご説明いたします。
小売店の接客のステップは以下の通りです。
Step1:動的待機~入店時の挨拶
Step2:顧客の観察
Step3:声かけ~顧客ニーズの把握&提案
Step4:クロージング~次回ご来店のきっかけづくり
Step5:お見送り
Step 3-1:声かけ
声かけからいよいよ顧客と1対1の接客が始まりますが、一度の声かけが必ずその後の接客に繋がるとは限りません。まずはファーストアプローチとして顧客に声かけをして、その後会話が続かないようならば、一度顧客から引く(離れる)ということでも大丈夫です。その場合は、少し時間をおいてから再度声かけをしてみましょう。
ファーストアプローチのタイミングとしては、商品の前に立ち止まっている時、商品を手に取った時、タグや品質表示を見ている時など、いずれにしても商品に興味を持たれた時に声かけをすると良いでしょう。
ファーストアプローチの声かけの内容としては、顧客がすぐには分からない商品情報、例えば色違い/味違い/キャラクター違いの同じ商品の種類をお伝えしたり、特徴的な素材や原料をお伝えするなどは効果的ですね。
Step 3-2:顧客ニーズの把握&提案
ファーストアプローチ後(又はセカンドアプローチ後)に顧客との会話が続きそうであれば、顧客が何を商品に期待しているか、顧客のニーズを聞き出せるような会話をしましょう。
いきなり商品の説明を始めるケースもしばしば見受けられますが、これは顧客によっては少し不快に思われる方もいます。何故ならそれは販売スタッフが説明したいことであって、顧客が聞きたいことではないからです。
あくまでもスタッフは、顧客のニーズを引き出すことを心掛けましょう。その際には、商品の良いところに自分も共感していることを伝えながら顧客の反応を引き出すと良いでしょう。
例えば、「その色は本当にきれいですよね」「それは●●種類も味があって、色々と楽しめますよね」「このキャラクターはここでは一番人気で、私もとても好きなキャラクターです」など、自分がどのように感じているかを伝えると顧客からも反応が返ってきやすくなります。
顧客のニーズは様々あり、例えば自分用/プレゼント用/お土産用、普段使い用/特別な日用、目的買いの来店/下見の来店/なんとなくの来店、初めての来店(どのような商品があるか)/二度目以上の来店(自分が興味がわく商品があるか)、欲しい(好きな)素材、色、型、デザイン、想定している価格の範囲、など顧客によって十人十色のニーズがありますので、接客の会話の中で把握していきましょう
これらの顧客ニーズを聞くことが出来ましたら、その顧客ニーズに合う商品を提案していきましょう。商品を提案する時は、その商品を提案する理由、購入した時の顧客のベネフィットなどもお伝えすると購入してもらえる確率は高くなります。
また、提案商品と比較するための商品も1~2点お見せして、提案商品の良さをより分かっていただくということも大事です。この時比較する商品をあまり多く出し過ぎないようにしましょう。顧客はたくさんの商品を見るとかえって迷ってしまいます。
【店舗経営を健全にする店舗体幹シリーズ】
店舗体幹-6★顧客ニーズに合った接客をしよう!《小売業編》Step 4
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「顧客ニーズに合った接客の仕方」のポイントを接客のステップに沿ってご説明いたします。
小売店の接客のステップは以下の通りです。
Step1:動的待機~入店時の挨拶
Step2:顧客の観察
Step3:声かけ~顧客ニーズの把握&提案
Step4:クロージング~次回ご来店のきっかけづくり
Step5:お見送り
Step 4-1:クロージング
クロージングとは、いよいよ顧客に購入の決定をしていただくことです。この段階ではある程度商品は絞られていますので、もう一度整理する意味でも、各商品の顧客ベネフィット(※1)をお伝えすると顧客も決めやすくなります。
※1:顧客のベネフィットとは、顧客にとっての価値やメリットのこと、合皮なので(商品情報)、お手入れが簡単(メリット)など
クロージング時の一番大切なポイントは、いかに顧客に納得して買っていただくかということです。従って、この段階では顧客の迷い、不安などをなるべく少なくしていき、最終的にはこの商品で良かったと思って購入してもらえるようにしましょう。
例えば、色違い/味違い/キャラクター違いの商品でどれにしようかと迷っている方には、「●●の色は今の季節に合っていますよね」「●●は今までにない味でとても喜ばれています」「こちらのキャラクターは大人の方にも大人気です」などをお伝えすると良いですね。
また、「こんな使い方もあって便利ですよ」「ちょっとした手土産にお持ちになる方が増えています」「コレクションとしても良いという声を最近良く聞きますよ」など、普通は顧客が知らない情報をお伝えするのも効果的ですね。
顧客が購入を決めてくださった時は、「ありがとうございます」と笑顔で感謝の気持ちを伝えましょう。また、「お使いいただければご満足いただけると思います」「きっと贈られた方にも喜ばれると思います」などのひと言を添えると、更に顧客の納得感は高まりますね。
Step 4-2:次回ご来店のきっかけづくり
購入が決まりましたら会計となりますが、会計自体はテキパキと進めていきましょう。一度購入を決めたあとは、顧客は待たされることを好みませんので注意が必要です。
但し、会計がただ早ければ良いということではありません。お店にとってはこの顧客が新規の顧客であろうとリピーター顧客であろうと、再来店していただけることが望ましいわけですから、この会計~最後のお見送りにかけては、次回のご来店へのきっかけづくりだと思って、最後まで気を抜かないようにしましょう。
例えば、お店のアプリやポイントカードなどがあればご説明すると良いですし、今後の新商品の発売予定などをお伝えすることも効果的ですね。また、今回購入していただいた商品の使用後の感想をお聞きすることなども含めてご来店をお待ちしていることをお伝えするようにしましょう。
【店舗経営を健全にする店舗体幹シリーズ】
店舗体幹-7★顧客ニーズに合った接客をしよう!《小売業編》Step 5
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「顧客ニーズに合った接客の仕方」のポイントを接客のステップに沿ってご説明いたします。
小売店の接客のステップは以下の通りです。
Step1:動的待機~入店時の挨拶
Step2:顧客の観察
Step3:声かけ~顧客ニーズの把握&提案
Step4:クロージング~次回ご来店のきっかけづくり
Step5:お見送り
Step 5:お見送り
会計が終わりましたら、商品を丁寧に顧客にお渡ししましょう。その際商品は両手でお渡しすると良いでしょう。この時に注意したいことは、会計が終了したからといって、まだその顧客がレジの前にいるのに次の顧客の会計に移ったり、途中だった作業をレジカウンター内で始めたり、他のスタッフと話し始めたりすることは控えるべきですね。
接客の終わりは会計処理ではなく、その顧客にお見送りの言葉をお伝えして顧客がスタッフから離れるまでが接客だということを忘れないようにしましょう
また、店の出口まで顧客と一緒に行ってお見送りするという接客がありますが、これは少し注意が必要です。そのこと自体は決して間違ってはいませんが、よほどハイエンドな商品は別ですが、基本的には会計後に丁寧なお見送りが出来ていれば、購入していただいた商品を持って顧客と一緒に店の出口まで行き、商品を渡しながらお見送りをすることは、必ずしも必要なこととは言えません。
一見丁寧な接客に見えますが、お店の顧客がそのことを望んでいるかはよく検討してみることをおススメいたします。そこまでするとより良い印象になるか、そこまでしなかった場合にお店の印象が悪くなるのかなど、一度話し合ってみると良いでしょう。
もう一つお見送り時に気を配りたいことは、顧客をお見送りした後のスタッフの様子は、別の顧客にも見られているということです。
「ありがとうございました。またのご来店をお待ちしております。」とお辞儀をしながら言った後に、笑顔がさっと消えて仕事に戻るというスタッフを何度も見かけていますが、皆さまはそのようなスタッフを見てどう感じますか。
気にしない方もいるかもしれませんが、少なくとも感じの良いスタッフだとは思わないですよね。基本的には店頭では楽しく仕事をしているはずですので、購入客が退店された後も楽しそうな表情で仕事を続けたいですね。
ここまで購入客のお見送りを中心にお伝えしてきましたが、「その日は」購入しなかった顧客のお見送りも同じ位大事であることを忘れないようにしましょう。
例えば、買上率(※1)が20%の店では、100人の来店客のうち20人が購入客、80人が非購入客ということになりますが、このように通常は非購入客の方が多いのです。
但し、この非購入客はお店に来店していただいている時点で既に潜在顧客であり、その日は購入はしなかったけれど後日購入する可能性のある顧客かもしれませんし、前回の来店時に購入していただいた再来店顧客かもしれません。
いずれにしても、将来の潜在顧客であることには変わりはなく、そのことを念頭におきますと、非購入客にも「ありがとうございました」と気持ちよくお見送りすることがとても大事だということが分かりますね。
※1:買上率とは、来店客数に対する、購入客数の割合、購入客数(レジ客数)÷来店客数
【店舗経営を健全にする店舗体幹シリーズ】
店舗体幹-13★買いたくなるVMDの秘訣とは!《小売業編》秘訣1
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「買いたくなるVMD」の秘訣についてご説明いたします。
秘訣は以下の通りです。
秘訣1:VMDって何?
秘訣2:レイアウトの決め方
秘訣3:5つのマグネット売場とは
秘訣4:5つの主要な陳列方法とは
秘訣5:見せ場/買い場のルールとは
秘訣1-1:VMDとは
VMDとは、Visual Merchandisingの略で、MD(Merchandising:商品計画)を視覚化したものです。
MDは、商品をカテゴリーごとに分類し、分類ごとに商品をいつ、どこで、いくつ、いくらで販売するかという計画ですので、VMDはMDに沿って売場展開していくことになります。
時々、VMD=陳列と理解されている場合がありますが、陳列はVMDを実現するためのスキルであり、VMDの中の一部であると理解しておきましょう。※陳列については、秘訣4で具体的な方法をお伝えします
VMDを別の言葉で言いますと、店が売りたい商品を、顧客にとって見やすく、分かりやすく(探しやすく)、手に取りやすくする活動全般のことを指します。
これには、店内什器のレイアウトをどのようにするか、レイアウトのどこにどの商品カテゴリーを置くか、レイアウト上のどこに販売強化ポイントを作るか、店内のどこでどの陳列スキルを使うか、見せ場と買い場をどのように作るかなどが含まれます。
また、店頭・店内の商品案内用の看板やイーゼル、ポスター、POPなどの、商品販促用の備品を、どこでどのように使うかなどもVMD活動の一部として考える必要があります。
秘訣1-2:顧客視点を持つ
VMDを進める上で顧客視点を持つということについて、「売り場」と「買い場」という視点で考えてみましょう。
日頃私達は店舗スタッフとしても、顧客としても「店内の売り場」という言い方をしていますが、そもそも「売り場」とは売るための場所という意味なので、店舗サイドの言い方ですね。それに対して「買い場」とは買うための場所という意味ですので、顧客サイドの言い方になります。
別の言い方をしますと、「売り場」は売り手の論理、即ち利益を追求する店舗の立場から出てきた呼び名ということになります。一方、「買い場」は買い手の論理、即ち満足を追求する顧客の立場からの呼び名ということになります。
ここで大事なことは、呼び名を「売り場」から「買い場」に変えましょうというのではなく、商品を販売する場所は顧客のための「買い場」であり、「買い場」では顧客の満足が得られるように、どのように商品を展開したら良いかということを、顧客の視点に立って常に考えるということです。
顧客視点を持つための一つの方法として、店頭・店内の顧客の動きをよく観察するということがあります。
店頭で立ち止まっている顧客は、何故立ち止まっているのか、何を見ているのか、店内で歩いている顧客は、何を見ているのか、歩く速さは早いのかゆっくりなのか、どの通路をどのように歩いているのか、店内で立ち止まっている顧客は、何を見ているのか、何を手に取っているのか、など様々な顧客の動きを観察しますと、売り手の発想では分からなかったことが見えることもありますので、是非日頃から取り組みたいですね。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「買いたくなるVMD」の秘訣についてご説明いたします。
秘訣は以下の通りです。
秘訣1:VMDって何?
秘訣2:レイアウトの決め方
秘訣3:5つのマグネット売場とは
秘訣4:5つの主要な陳列方法とは
秘訣5:見せ場/買い場のルールとは
秘訣2:レイアウトの決め方
レイアウトとは、商品を見やすく、分かりやすく(探しやすく)、手に取りやすくするために、何を何処にどのように置くかということです。ここではより分かりやすくするために、①店内陳列什器(棚)の配置と②商品の配置に分けてご説明します。
①店内陳列什器(棚)の配置
顧客には店内で、より多くの商品を見て触れていただくことがこの配置の目的となります。従いまして、顧客にどのように店内を歩いていただくかを考えて、陳列什器(棚)の配置を決めていきます。
その際、顧客の‘動線’と‘導線’を区別して考える必要があります。動線とは、顧客の意思による実際の店内の歩き方のことを指し、導線とは店が顧客に歩いて欲しい店内の歩き方のことを指します。
従って、まずは店が導線を決めて陳列什器(棚)を配置することが大事です。入口から入って、どの通路をどのように歩いて欲しいか、多くの商品を見ていただくためには、どのような配置にすれば良いかなどを検討します。
最終的には、導線と実際に顧客が歩く動線が等しくなることが理想的ですが、もし大きくズレるような場所がある場合は、その原因を調べて、より良い導線の設定を再度する必要があります。
導線には、主要導線と副導線があり、主要導線は、来店顧客のうち80~90%に歩いて欲しい通路、副導線はそこにある商品に興味がありそうな30~40%の顧客に歩いて欲しい通路といったイメージになります。従って、まずは主要導線を決めてから、次に副導線をどのように設定するかを検討します。
什器を配置する時は、通路幅にも気を配りましょう。最低でも900mm、もし1,200mmとれる通路ですと理想的ですね。ベビーカーを持たれる顧客が多い店の場合やガラス製品などの壊れやすい商品が多い店の場合などは、広めの通路が望ましいですね。
②商品の配置
陳列什器(棚)の配置が決まりましたら、どの商品を何処に置くかということを決めます。この時、MD(商品計画)で決まっている商品分類を必ず確認し、それに沿って商品を配置していきます。
ここでのポイントは、商品は大分類ごとに置く/関連性の高い商品分類は近くに置くということです。例えば、家庭用品でしたら大分類として、「料理を作るためのキッチン用品」「食器類や食卓にあるもの」「料理・食材などを保存するもの」「バス関連商品」「タオル類」などがありますが、これらの分類ごとに配置してあると顧客も探しやすくなります。
また、関連性が高い商品分類とは、例えば上記の例でいいますと、「料理を作るためのキッチン用品」「食器類や食卓にあるもの」「料理・食材などを保存するもの」は、料理やダイニング・キッチンに関連するものなので近くにあると探しやすいですし、同様に「バス関連商品」「タオル類」はバスや洗面所に関連するものなので、やはり近くにあると探しやすいですよね。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「買いたくなるVMD」の秘訣についてご説明いたします。
秘訣は以下の通りです。
秘訣1:VMDって何?
秘訣2:レイアウトの決め方
秘訣3:5つのマグネット売場とは
秘訣4:5つの主要な陳列方法とは
秘訣5:見せ場/買い場のルールとは
秘訣3-1:マグネット売場とは
店内の売場を歩く顧客を引き寄せる陳列場所として、マグネット売場(磁石売場とも言う)と呼ばれる場所があります。このマグネット売場を効果的に活用することによって、売上の更なる向上が見込まれます。
マグネット売場には次の5つがあります。
第1マグネット売場:主要導線に沿った陳列場所
第2マグネット売場:主要導線・副導線の突き当りの陳列場所
第3マグネット売場:エンド什器や平台・テーブルなどのプロモーション用の陳列場所
第4マグネット売場:副導線へ顧客を誘導するための陳列場所
第5マグネット売場:レジ横(周辺)の最終購入をおススメする陳列場所
各マグネット売場に陳列する商品は、次のような商品が適しています。マグネット売場の場所とそこに陳列する商品の最適な組み合わせを考えましょう。
第1マグネット売場:定番商品、主力商品
第2マグネット売場:売れ筋商品、販売強化商品
第3マグネット売場:売れ筋商品、販売強化商品
第4マグネット売場:副導線への誘導商品(購入頻度の高い商品/話題の商品など)
第5マグネット売場:プラスワン商品(最終追加商品、最終ついで買い商品)
秘訣3-2:重要度の高いマグネット売場を常に意識する
5つのマグネット売場は、それぞれ重要なのですが、その中でも第2、第3、第5マグネット売場は、商品の見え方の鮮度を保つという意味で重要度が高く、陳列商品の入れ替え頻度を高くする必要があります。
定番商品や主力商品などは、いつも同じ商品が同じ場所にあった方が、顧客にとっても探し易いのですが、その時々の売れ筋商品や販売強化商品は、時期によって異なりますので、商品の入れ替えは比較的頻度を高くするということです。
また、レジ横(周辺)の商品は、レジに並んだ顧客が必ず目にする場所ですので、売上動向によって、やはり入れ替え頻度を高くする必要があります。
これらの3つのマグネット売場は、毎日/毎時、売上や陳列状況などに気を配って欲しい場所になりますので、「突き当り」「エンド(プロモーション)」「レジ横」などの呼び名を付けて、店舗スタッフ全員で常に意識することが大事です。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「買いたくなるVMD」の秘訣についてご説明いたします。
秘訣は以下の通りです。
秘訣1:VMDって何?
秘訣2:レイアウトの決め方
秘訣3:5つのマグネット売場とは
秘訣4:5つの主要な陳列方法とは
秘訣5:見せ場/買い場のルールとは
秘訣4:5つの主要な陳列方法とは
商品を陳列する方法は色々ありますが、特に商品を引き立たせる主要な陳列方法を5つご説明いたします。それぞれの効果を活かしながら使ってみましょう。
① ボリューム陳列
【作り方】同じ商品を大量に陳列し、ボリューム感を出します。
【効 果】大量に陳列してあることで、お客様の注意を引くことができます。ボリューム感がワクワク感を演出できるなどのメリットもあります。
② 段差陳列
【作り方】陳列用小什器を使い、陳列に段差を付けます。小什器を使わずに、商品の大小を利用する場合もあります。
【効 果】陳列に奥行と高さを持たせることで、商品自体のボリューム感を演出できます。
③ 三角構成
【作り方】商品、POPなどを三角形の形に陳列します。頂点は真ん中だけではなく、左右のどちらかに偏っている三角形でも大丈夫です。(正三角形でなくても大丈夫です)
【効 果】三角形にすることで、底辺に向かってボリュームが増し、全体の安定感がでます。全体のまとまり感もでるため、お客様の目を引く演出となります。
④ リピーティング
【作り方】同じ形を繰り返します。
【効 果】リピーティングすることによって、リズム感が生まれ、動的な印象を残すことができます。
⑤ シンメトリー(左右対称)
【作り方】商品を左右対称に陳列します。
【効 果】静的な美しさや安心感を与えることができます。
商品の形、大きさ、色などは様々ですので、お客様の目を引く陳列方法の正解は一つだけではありません。在庫の量によっても使える陳列方法は変わってきます。実際に5つの陳列方法を試しながら、より魅力的な陳列を心掛けましょう。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「買いたくなるVMD」の秘訣についてご説明いたします。
秘訣は以下の通りです。
秘訣1:VMDって何?
秘訣2:レイアウトの決め方
秘訣3:5つのマグネット売場とは
秘訣4:5つの主要な陳列方法とは
秘訣5:見せ場/買い場のルールとは
秘訣5-1:見せ場/買い場とは
商品の陳列場所は、見せ場、買い場、ストック場に分けられます
【見せ場】その棚のテーマや一押しの商品を訴求する場所です。離れたところの顧客に、この棚にはこのような商品があるということを訴求し、顧客を棚へ誘導する役目があります。
【買い場】棚の前に来た顧客の手が、普通の姿勢で届く範囲の場所を指します。顧客に無理なく商品に触れていただける陳列場所です。
【ストック場】顧客がかがまないといけない場所です。通常ストック場として使用しますが、商品陳列場所として使用する場合は、小さな商品、見えにくいPOPなどは出来るだけ避けた方が良いでしょう。
※島什器の場合は、高さとしては買い場とストック場しかありませんが、島什器の最上段を見せ場として使用することも可能です。
秘訣5-2:ゴールデンゾーンとは
商品に最も目がいきやすく、触れやすい高さの範囲の場所をゴールデンゾーンと呼んでいます。ここに売れ筋商品や売り筋商品を置いて顧客に訴求しましょう。
※ゴールデンゾーンは、男性の場合、小さなお子様の場合など、主要な顧客に合わせて設定しましょう
秘訣5-3:見せ場/買い場と5つの陳列方法
秘訣4でご説明した5つの陳列方法を、何処で使うとより効果的かを考えて使いましょう。
秘訣5-4:Zの法則
人の視線は、左上➡右上➡左下➡右下へと、Z(ゼット)のように動きます。この動きの中で、商品を使う順番、商品のストーリーなどを意識して陳列すると良いでしょう。
秘訣5-5:価格順に陳列する
同じカテゴリーの商品は、左から右へ、低価格から高価格へと並べます。
最初に視線がいく左側に高価格の商品があると、‘高い商品’というイメージが最初についてしまうことになりますので要注意です。
秘訣5-6:大きいサイズの商品は下段へ
大きいサイズの商品は、出来るだけ下の棚に置きましょう。見た目も安定感があり、見やすい陳列になります。
大きいサイズの商品が、特に顧客の目の高さより上にあると、圧迫感が出てしまい、顧客の購買意欲が低下してしまいますので注意しましょう。
秘訣5-7:売れ筋商品・売り筋商品の面は多く
売れ筋商品・売り筋商品は、よりお客様に訴求できるように、他の商品より面を多くしましょう。
他の商品よりも数が多く売れるということですので、面を多くする=店頭在庫を多くすることで、店頭の品切れ防止にも役立ちます。
店頭商品の陳列状態は、日々毎時間変化しています。顧客にとって見やすく、分かりやすく(探しやすく)、手に取りやすくなっているかということに、いつも気を配りましょう。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「分かりやすい販促物」の秘訣についてご説明いたします。
※販促物:イーゼル・A看板/ポスター/チラシ/POP
秘訣は以下のとおりです。
秘訣1:店頭の販促物の向きと情報量に注意する
秘訣2:販促物の内容表示の仕方を知る
秘訣1-1:販促物の向き
店頭、特に店の入り口周辺にある可動式のイーゼルやA看板は、その向きに気を付けましょう。よく店の入り口と平行に置いてあるイーゼルやA看板がありますが、その置き方としては、店の前を歩いている通行客の目線に合わせて置くということがポイントです。
通行客の目線は、通常正面を見ながら歩いていますので、その目線に対して出来るだけ垂直に近い向きに置くようにしましょう。通行客の目線と平行に置いてあるイーゼルやA看板は、目に留まる確率は低いと思った方が良いですね。
イーゼルが1台しかない時は、通行客の量の多い方(目線の量の多い方)に合わせて置くと良いでしょう。
A看板のように両面に掲示できるものは、通行客の目線に対して垂直に置くことができますね。2面ありますので、一押しの商品を両面で訴求しても良いですし、通行量の多い方の面をメインの面、反対側をサブの面として、それぞれメイン商品、サブ商品を掲示するのも良いでしょう。
秘訣1-2:販促物の情報量
店頭のイーゼルやA看板の内容を決める時は、通行客は歩いていることを前提にしましょう。歩いている通行客がイーゼルやA看板を見つけてから通り過ぎるまでに、実際どれ位の時間がかかるかを測ってみましょう。
大抵の場合、5~6秒ではないでしょうか。しかもイーゼルやA看板を置いているのは自店だけではなく、多くの他の店も置いているので、通行客からするとイーゼルやA看板は単なる景色の一部にすぎないことがほとんどです。
そのような中で、通行客が通り過ぎるまでの5~6秒の間に、通行客に気づいていただき、読んでいただき、内容を理解していただかなくてはなりません。そのためには、情報量を適度に少なくした方が良いです。※下記左図の方が、見やすく読みやすいです
店頭のイーゼルやA看板は、立ち止まってゆっくり読んでいただくためのものではありません。店内への誘導のきっかけづくりがその役割であることを覚えておきましょう。
店頭は顧客が最初に見る店の顔ですので、そこで発する様々な情報は、歩いている人でも見やすく、読みやすくした方がよいですね。顧客が店に立ち寄りたくなるようなイーゼルやA看板を常に心掛けるようにしましょう。
【店舗経営を健全にする店舗体幹シリーズ】
店舗体幹-19★分かりやすい販促物の秘訣とは!《小売業編》秘訣2
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「分かりやすい販促物」の秘訣についてご説明いたします。
※販促物:イーゼル・A看板/ポスター/チラシ/POP
秘訣は以下のとおりです。
秘訣1:店頭の販促物の向きと情報量に注意する
秘訣2:販促物の内容表示の仕方を知る
秘訣2-1:誰に向けての情報発信かをイメージする
販促物の訴求内容は、どのような顧客に向けてのものかを必ずイメージして作成するようにしましょう。出来るだけ具体的なターゲット顧客を頭に描くことが望ましいです。
例えば、「都内オフィスで事務職として働き、デスクの小物を探すことが好きな入社3年以内の20代」「健康維持にいつも気を配り、運動やサプリメントに興味がある50代夫婦」「家族・カップルの記念日に、今までと違った特別なプレゼントを考えている人」など、自店の固定客や自分の身近な人の顔を思い浮かべながら訴求する情報を考えてみると良いですね。
秘訣2-2:メイン商品/サブ商品/その他商品の商品を決める
販促物の訴求内容は、メインの商品とサブの商品、その他の商品に分けて、その訴求力にメリハリ(枠の大きさ、文字の大きさ、色のつけ方など)をつけるようにしましょう。例えば、家庭用品雑貨店の「冬の室内アイテム必需品」というテーマでしたら、加湿器、チェアクッション、ひざ掛け、スリッパ、保湿クリームなどがあります。これらの中で、今回の一番のウリの商品が加湿器(メイン)、2番目がチェアクッション(サブ)、ひざ掛け・スリッパ・保湿クリームがその他の場合は、下図のようなメリハリをつけることが大事です。商品紹介の場合は、テキストだけではなく写真やイラストを載せた方が更に訴求力がアップします。
秘訣2-3:タイトルと顧客のメリットを確認する
販促物につけるタイトルは分かりやすくし、あまり長くならないようにしましょう。上記の例ですと、「冬の部屋を快適にする30選フェア」「あったか&しっとり 必須20アイテム!」などですね。
タイトルと共に大事なのが、顧客にとってのメリットです。「商品名・価格・仕様」だけですと、単なる商品説明になってしまいますので、その商品を購入していただいた時の顧客にとってのメリットをひと言つけ加えると良いでしょう。
例えば加湿器なら、「長時間加湿が可能な手間省力タイプ」「転倒水漏れ防止機能付きで安心」「いつでも湿度がすぐ分かる湿度計内臓型」などがあります。個々の商品について考えてみましょう。
秘訣2-4:数字を入れる
秘訣2-3のタイトルの例で挙げました「30選フェア」「必須20アイテム」などのように、数字を入れることによって、より訴求内容をイメージ出来るようになります。これらの他にも、「限定50台」「11月30日までフェア開催」「2台目、3台目に最適な大きさ」など、顧客がイメージしやすい数字を入れると良いでしょう。
秘訣2-5:余白を作る
販促物を作る際には、それらが何処に置かれる(貼られる、付けられる)かを考えてみましょう。ほとんどの場合は、その周辺には商品や他の販促物など、様々な色で様々な情報がたくさんあることでしょう。その中に新たに販促物を置く(貼る、付ける)ので、販促物の内容がそれぞれ目立つようにしなければなりません。
そのためには、各販促物に余白を作ることがとても大事です。販促物の外周部分は、販促物の周りのものと販促物を区別するため、販促物の中では各情報がそれぞれハッキリと区別できるようにするために余白を作ります。「情報は顧客が見やすいように」が原則ですね。下図の黄色の部分がその余白になります。
秘訣2-6:足元のPOPは読みやすく
顧客の足元の高さに商品が陳列してある場合は、その商品のPOPの文字の大きさや情報量には注意が必要です。
顧客の目の高さにあるPOPと同じ大きさで同じ情報量が表記してあるPOPを見かけることがありますが、顧客の足元にあるPOPは、顧客にとってはとても見えにくい場所(高さ)にあります。
そのような時は、POPの情報量を減らして文字を大きくする、商品のダブル出し(同じ商品を2箇所に陳列すること)をして、顧客の足元の場所はストック場として商品を陳列する、POPを付けなくてもよい商品を陳列するなどの工夫をしてみましょう。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「顧客/スタッフ動線を確保する」秘訣についてご説明いたします。
秘訣は以下のとおりです。
秘訣1:顧客動線を確保する
秘訣2:スタッフ動線を確保する
秘訣1-1:通路に障害物を置かない
お客様の通路は、お客様が商品を探したり、見たり、触れたりする場所ですので、そこには出来るだけ物を置かないようにしましょう。商品補充のために一時的に商品補充用のカゴや台車があることはありますが、長い時間そこにとどまらないように注意が必要です。
時々、セール商品や販売強化商品がワゴンなどで通路に展開されていますが、出来るだけお客様の通行の妨げにならないようにワゴンを置き、商品在庫が少なくなってきましたらワゴンを撤去して、常設の壁面什器や島什器に展開するようにしましょう。
秘訣1-2:通路幅は充分にとる
通路幅は、基本的には900mm~1,200mmを目安にし、お客様がすれ違う時にストレスを感じない幅を確保しましょう。
お客様層による配慮も必要で、小さなお子様やベビーカーのお客様が多い店、ご年配のお客様が多い店などは、広めの通路幅にしておくと良いでしょう。
秘訣1-3:立ち止まって欲しい場所は広いスペースをとる
新商品や販売強化商品、説明が他の商品より必要な商品などの周囲(前)は、お客様に立ち止まってゆっくり商品を見ていただきたいので、少し広めのスペースをとるようにしましょう。お客様が多く立ち止まっても、その後ろを通ることが出来る位の通路幅の確保も必要ですね。
秘訣1-4:レジ待ちの列は店内の商品棚を隠さないように
ピーク時などに、レジが混んでいて長い列ができてしまうこともありますが、可能な限りレジ待ちの列は、店内の商品陳列棚の前に並ばないようにコントロールしましょう。
店内の商品陳列棚の前にレジ列ができてしまいますと、商品を見たいお客様が見れずに、機会損失につながる可能性があります。予め、レジ列の並び方がお客様にも分かるように、スタンションなどを立てて置くと良いでしょう。
秘訣1-5:通路の安全にも配慮する
お客様に安心してお買い物をしていただくために、店内の安全にも配慮する必要があります。雨や掃除などで床が濡れていないか、尖ったものが落ちていないか、陳列什器などの角が尖って危なくないか、床の段差や配線カバーの損傷などで危なくないかなど、常に気をつけて見るようにしましょう。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「顧客/スタッフ動線を確保する」秘訣についてご説明いたします。
秘訣は以下のとおりです。
秘訣1:顧客動線を確保する
秘訣2:スタッフ動線を確保する
秘訣2-1:回転の速い商品のストックは、売場の近くに置く
商品のストック場は、商品分類ごとに整理して置いてあることが多いですが、その中でも回転の速い商品(数量が出る商品)は、出来るだけ陳列場所から近い場所にストックするようにしましょう。これは商品補充をする時のスタッフ動線を短くして時間を短縮するためです。
もし陳列什器の下部や売場内のストック場があれば、回転の速い商品を優先してストックするようにします。売場内にストック場がない時は、バックスペースの売場へのドア近くに置くと良いでしょう。
秘訣2-2:よく使う商品陳列用の小型什器類は、売場の近くに置く
よく使う商品陳列用の小型什器類は、上記と同様の理由で、売場内のストック場やバックスペースのドア近くに置くようにしましょう。但し、売場内のストック場は商品のストックを優先し、余裕があれば小型什器類を置くようにしましょう。
秘訣2-3:商品補充用の専用カゴや台車を使う
営業時間中に商品を補充する時は、多めの数量を運べるように、商品補充用の大きめな専用カゴや台車を使いましょう。これは商品補充をする時のスタッフ動線の数(頻度)を少なくし、時間を短縮するためです。
専用カゴや台車で補充する時は、出来るだけお客様の邪魔にならないようにしたり、お客様に当たらないようにすることが必要です。(店内が混雑している時は避けましょう)
また、商品補充時も接客が優先ですので、お客様の動向には常に気を配りながら、声かけや応対が必要な時は、こちらからお客様にアプローチしていきましょう。
秘訣2-4:レジカウンター内のスタッフ動線が交差しないようにする
レジカウンター内には、レジロールをはじめ、セロテープ、ショッピングバッグ、包装紙、リボン、ギフトボックス、景品など、会計時に必要な様々な備品類が保管されています。
会計時にはこれらの備品類を取るために、スタッフ動線が交差することがしばしばありますが、このスタッフ動線の交差を出来るだけ少なくして、会計時間の短縮を図ることも大事です。
そのためには、備品類の置き場所をレジごとに設置し、スタッフが動かなくても会計が完結できるようにしたり、備品類の保管場所をレジカウンター内の両端2箇所に(同じものを2箇所に)して交差を減らしたりするといった工夫が必要です。
秘訣2-5:レジカウンター内の事務作業は時間を短めにする
レジカウンター内にPCや事務用書類があり、そこで作業をする場合がありますが、その時は出来るだけ他のスタッフ動線の邪魔にならないように気を配りましょう。
そもそもこのような作業は、直接お客様には関係のないことですので、早めに処理してお客様対応に時間を充てるようにすることが大事です。
PC画面や社内用の書類が、お客様からも見えるような位置にあることが時々見られますが、セキュリティ上好ましくありませんので、注意するようにしましょう。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「外観・内装・店内環境を整備する」秘訣についてご説明いたします。
秘訣は以下のとおりです。
秘訣1:外観を整える
秘訣2:内装・什器の統一感を維持する
秘訣3:快適な店内環境を維持する
秘訣1-1:店のコンセプトを表現する
外観は店の第一印象になりますので、とても重要な店舗イメージの訴求場所です。また、外観は店舗の顔とも言えるところですので、店のコンセプトを積極的に表現していきましょう。
例えば雑貨店のコンセプトが「楽しい発見・ワクワク体験」だとしますと、外観もそれが表現されていることが大事です。
店頭入口のテーブルや入口の両脇のウィンドウなどには、顧客に「かわいい雑貨がたくさんある!」「こんな小物もある!」などと思っていただけるような商品の展開・陳列をすることが必要です。
外観の店舗デザインもコンセプトを表現していることが必須です。「楽しい発見・ワクワク体験」を表現しているデザイン、色、建材の質感などはコンセプトを表現するためには重要な要素になります。但し、店舗デザインは一度造ってしまいますと、簡単に変更は出来ませんので、施工前に充分に検討することが大事です。
秘訣1-2:店の外観イメージを大事にする
外観は店の第一印象であるとともに、顧客の記憶に長く残るイメージとなることも覚えておきましょう。
何故ならば、顧客は店内に入らなくても、店の前を通る人はたくさんいるからです。即ち、外観はたくさんの人に見られているということになりますので、顧客のイメージに残るのは、外観の様子であることが多いということです。
従って、外観はウィンドウの汚れなども含めて綺麗に保たれているか、店頭のポスターやイーゼルに汚破損はないか、店頭の装飾物は綺麗に保たれているか、店頭の傘立て・フロアマット周辺が乱雑になっていないかなど、常に気を配る必要があります。
秘訣1-3:店の印象の新鮮さを訴求する
店頭のウィンドウ内の商品陳列や装飾物、動画、デジタルサイネージなどは、店の「今のウリ」を訴求するだけではなく、店の新鮮さを訴求するものでもありますので、週別・月別・シーズン別・プロモーション別などに適時変更していくようにしましょう。いつも何か新しいものを感じる店には、より多くの顧客が来店してくれます。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「外観・内装・店内環境を整備する」秘訣についてご説明いたします。
秘訣は以下のとおりです。
秘訣1:外観を整える
秘訣2:内装・什器の統一感を維持する
秘訣3:快適な店内環境を維持する
秘訣2-1:店のコンセプトを表現する
床・壁・天井・什器などは、外観と同様に、店のコンセプトを表現するようにしましょう。
例えば、雑貨店のコンセプトが「楽しい発見、ワクワク体験」だとしますと、床・壁・天井・什器もそのコンセプトに合うデザイン、色、建材の質感、照明の色・明るさなどにする必要があります。
店内に入っていただいた顧客が、より多くの楽しい発見ができるように、より大きなワクワク体験ができるように造ることが大事です。
但し、床・壁・天井・什器も一度造ってしまいますと、簡単には取り換えることができませんので、造る前に充分に話し合うことが必要です。
秘訣2-2:統一感のある空間演出をする
店内の主役である商品が魅力的に見えるようにするためには、統一された空間演出をする必要があります。
床・壁・天井・什器などに統一感を持たせるためには、それぞれに横串をさすような統一したデザインやトーン、質感などを持たせることが大事です。秘訣2-1は、床・壁・天井・什器はコンセプトを表現している必要があるということを言っていて、秘訣2-2は、床・壁・天井・什器の一つひとつが、ただコンセプトに合っていればよいのではなく、全体として統一感のあるコンセプト表現になっている必要があるということを言っています。
秘訣2-3:商品を見やすく、分かりやすく(探しやすく)、取りやすくする
商品を主役にし、商品を見やすく、分かりやすく(探しやすく)、取りやすくする仕掛けには次のようなものがあります。
①壁・什器・天井からの吊りサインなどには、統一されたサインボードでカテゴリー表記をすると、商品が探しやすくなります。顧客の視線の高さより少し高いところに表記すると良いでしょう。また、床にカテゴリーごとに色やデザインを変えて表示することもできますね。
②什器の高さを統一すると、やはり店内が探しやすくなります。顧客の視線の高さの什器にする場合も、天井までの高い什器にする場合でも、統一された什器になることによって、カテゴリー表記の位置も統一されることになり、結果的に探しやすい什器になります。
③什器の棚板の奥行を変えて、下の段にいくほど奥行の深い棚を使うことによって、各棚の商品をより見やすく、取りやすくすることができるようになります。
④商品陳列に段差をつけるために、底上げするための小物什器を用意すると、商品の段差陳列ができるようになり、よりワクワク感のある陳列にすることができます。
⑤アクセサリーやバッグ、アパレルなど、顧客が自分で身につけた時の様子を見られるように、什器に鏡をつけたり、可動式の姿見を用意したりすることも良いでしょう。
⑥特に目立たせたい商品には、スポットライトをあてると良いでしょう。スポットライトがあたっているところには、顧客の目が自然に向きますので、とても効果的です。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「外観・内装・店内環境を整備する」秘訣についてご説明いたします。
秘訣は以下のとおりです。
秘訣1:外観を整える
秘訣2:内装・什器の統一感を維持する
秘訣3:快適な店内環境を維持する
秘訣3-1:室温・湿度に気を配る
店内の室温は、顧客の店内体験に大きく影響を及ぼしますので、適宜チェックが必要です。夏に冷房が効いていない時、反対に効き過ぎて寒い時など、ほとんどの顧客が一度は経験しているのではないでしょうか。
また、顧客の数や、外気の流入などにも左右されますので、常に気を配るようにしましょう。
湿度もあまり高過ぎたり、低すぎたりしますと、顧客が不快に感じてしまいますので、同様に適宜チェックが必要です。エアコンだけでは快適にならないという時には、小型の除湿・加湿器なども利用して、少しでも快適な環境づくりを心がけましょう。
秘訣3-2:音楽に気を配る
店内の音楽は、顧客の気分に合わせて選曲することがとても大事です。落ち着いて商品を見て欲しい時、ワクワク感を感じて欲しい時、朝一番の新鮮さを感じて欲しい時など、それぞれ選ぶ曲は異なってきます。
この時、あくまでも商品が主役ですので、商品が引き立つような、顧客が商品に目を向けたくなるような曲を選ぶようにしましょう。
選曲とともに、音楽の音量にも気を配る必要があります。店舗備え付けの音響システムではなく、ポータブルのデジタル機器などから出される音量が大き過ぎると、顧客が不快になってしまいます。
その音量が大きいことだけではなく、店舗全体の音楽とポータブル機器の音楽が混ざってしまい、不況和音となってしまうこともありますので注意が必要です
秘訣3-3:照明に気を配る
店内の照明は、商品や店の雰囲気に合わせて、明るさを調整することが大事です。また、店内全体の照明とスポットライトのような一部の商品のための照明などを、適宜組み合わせて、商品を引き立てるように工夫しましょう。
特に店舗入り口周辺には、ショーウィンドウをはじめ照明設備が集中していることが多いですので、電気系統の不具合、電球切れ、スポットライトの位置ズレなどがないか、常に気を配るようにしましょう。
秘訣3-4:感染防止対策に気を配る
顧客が安心してショッピングできるように、感染防止対策を充分行うことが必要です。そのためには、3K+STを行うようにしましょう。
3Kとは、換気、間隔、間接です。店内換気は、空調を使う、適宜窓を開けるなどを心掛けましょう。間隔では、レジの列の顧客同士の距離や店内のスタッフと顧客の距離などをある程度保つということです。間接では、レジでの金銭・カードなどのやり取りを間接的にする、非接触の会計システムにするなど、出来ることから始めるとよいでしょう。
Sは消毒、Tは体温測定です。店舗の入り口で手の消毒、体温測定は定着していますが、顧客同士も安心してショッピングができるように、当面は続けていくとよいでしょう。
繁忙期の週末など、店内に多くの顧客が入ってしまう時がありますが、この状態になってしまいますと3Kもなかなか進みませんので、必要に応じて店内に入れる顧客数の制限も実施するとよいでしょう。
3Kが保てる人数だけ入店していただき、退店した数だけ入店していただくという方法もありますので、適宜活用していきましょう。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「ノウハウはマニュアル3割、ヒト7割」についてご説明いたします。
これは、全てのノウハウを細かくマニュアル化するのではなく、基本的なノウハウだけをマニュアルにして、あとはヒトの状況対応力を上げていくという意味です。
それを実現するための秘訣は以下のとおりです。
秘訣1:マニュアル3割とは
秘訣2:ヒト7割とは
秘訣1-1:マニュアル作成のポイント
①マニュアルは言語化(テキスト)と視覚化(写真、図、動画など)を組み合わせる
マニュアルは言語化するだけではなく、視覚化できるものは視覚化しながら説明していくようにしましょう。ヒトは視覚化された方が理解もしやすく、記憶にも残りやすいと言われています。
②ユーザーフレンドリーにする
マニュアルを使うヒトの視点に立ってマニュアルを作成しましょう。使うヒトにとって、分かりやすく、使いやすく、分からないことが探しやすくなっていることが大事です。
例えば、FAQもたくさんのFAQをただ掲載しておけばよいというものではなく、質問内容が探しやすく分類されている、質問だけが全部見られるようになっていて、必要な回答だけを見られるような仕様になっている、などがユーザーの視点に立ったFAQと言えるでしょう。
③書き方の仕様を合わせる
マニュアルは全て同じ担当者が作成するとは限りません。各担当者がバラバラな仕様で書くと、読み手が見にくくなってしまいます。例えばマニュアルを書く時に、「ノウハウ名」「その目的」「実際のノウハウ」「そのノウハウの問い合わせ先」などを共通項目にしておくと、見やすいマニュアルになります。
④基本的なノウハウ(3割程度)までをマニュアルにする
ノウハウは細かく書こうと思えば、どこまでも細かく書くことができます。但し、マニュアルを見るヒトが必要なことは、まずは基本的なことがほとんどです。細かいことを含めての完成形が100%だとすると、その30%位の基本レベルを書いておけばよいでしょう。
⑤定期的に内容を更新する
ノウハウは現場の状況変化に合わせて更新していくことが必要です。マニュアルの内容が古くて使えないというのでは、マニュアルの役割を果たしていません。一度マニュアルを作成したら終わりではなく、タイムリーに更新することが大事です。
秘訣1-2:マニュアル運用のポイント
①いつでも簡単に見られるようにしておく
マニュアルは必要な時に簡単に見ることができるようにしておきましょう。「簡単に」ということが大事で、作成したヒトではなく、使うヒトが簡単に見ることができるようにしましょう。
例えば、デジタル化して、スマホさえあればどこからでも見られるというのは、一概に簡単に見られるとは言えないでしょう。マニュアルの内容によってはスマホ画面では見えにくかったり、そもそもスマホの小さな画面では探すのが大変だったりということが起こり得ます。どのようにマニュアルをアップするかは、使うヒトの意見も聞いてみると良いでしょう。
②理解度・習得度をチェックする
マニュアルは使われてこそ活きるものですので、使うヒトが正しく理解しているか、習得しているかを確認する体制を整えましょう。OJTの中で確認する、確認テストをするなど、現場に合った確認体制を整えましょう。
③マニュアルにするべきか、どこまでマニュアルにするかを適宜判断する
ノウハウは全てをマニュアルにすると、マニュアルが膨大な量になってしまいます。マニュアルにする必要があるのか、よく使われる基本的なノウハウはどこまでかなどをきちんと判断することが大事です。
秘訣1-3:マニュアル化の罠
①細かくし過ぎるとかえって見られない
あまり使われないような細かいことまで全てマニュアルに書いてしまうと、マニュアルが膨大な量になってしまい、使うヒトが見るのも嫌になったり、知りたいことになかなか辿り着かなくて、逆に使われなくなってしまいます。
②マニュアルがないと動けないヒトになってしまう
マニュアル通りにすることを強く言いすぎると、マニュアルがないと動けないヒトになってしまうので注意が必要です。
③自分で考えることをしなくなる
マニュアル通りにすることを強く言いすぎると、マニュアル通りにしていればよいというヒトが増えて、自分で改善したり、提案したり、臨機応変に対応したりすることが減ってしまいますので、注意が必要です。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「ノウハウはマニュアル3割、ヒト7割」についてご説明いたします。
これは、全てのノウハウを細かくマニュアル化するのではなく、基本的なノウハウだけをマニュアルにして、あとはヒトの状況対応力を上げていくという意味です。
それを実現するための秘訣は以下のとおりです。
秘訣1:マニュアル3割とは
秘訣2:ヒト7割とは
秘訣2-1:マニュアル3割、ヒト7割である必要性
顧客のニーズは十人十色だと言われますが、その同じ十人が別の日にご来店すると、また別のニーズになっているということがよくあります。つまり、顧客の顔数だけニーズがあるのではなく、顧客がご来店された数(ご来店人数)だけニーズがあるということです。
一方では、店舗体幹シリーズ-33でも書きましたが、マニュアルはどこまでも細かく書くことができるものですので、上記のような顧客ニーズにすべて対応できるようにマニュアルを作ってしまうと、マニュアルが膨大な量になってしまいます。
従いまして、マニュアルは基本的な知識やスキルの習得を目指すものとして、それ以上の顧客ニーズにはヒトが柔軟に対応することができるように人材を育成するとよいでしょう。
また、業務の中には、レジ業務や入社関係手続、クレンリネスなどのようにほぼ定型化できるものと、接客やオペレーション、VMDなどのように基本部分しか定型化できないものがありますので、きちんと分けて考える必要があります。
定型化できるものは、誰がやっても同じ結果や成果が出るようにマニュアルを整えるとよいでしょう。一方のすべてを定型化することが難しい業務は、基本部分だけをマニュアルにして、そこまでは誰がやっても同じ結果や成果が出るようにしておき、それ以上のことについては、その都度の判断で対応するようにしましょう。
このように、現場の業務はマニュアルで3割位を定型化し、その他の7割はヒトがその都度対応することを基本とするとよいでしょう。
秘訣2-2:ヒトの対応力を上げていくには
マニュアル以外の7割をヒトが柔軟に対応していくための対応力を上げていくには、次のような機会を積極的に、意識的に作ることが大事です。
① 経験を積み、自店のチームに共有する
顧客ニーズをすべて事前に把握することは難しいので、大事なことは想定外の顧客ニーズがあって対応した内容は、自店のチームにその経験を共有することです。
うまく対応できた時だけではなく、あまりうまく対応できなかった時もその対応方法を共有することが大切です。そのことによって、同様の顧客ニーズが現れた時に、その事例が参考になります。
② 他店・他社の成功事例を学ぶ
自社の各店でうまくいった対応事例や他社の成功事例などは、自店の対応でもうまくいく可能性が高いので、そのような情報は積極的に取り入れるようにしましょう。
特に、自社の各店の対応成功事例は、自社の中では同様にうまくいく可能性が非常に高いので、お互いに情報共有するようにするとよいでしょう。
③ 競合店視察をして問題意識を維持する
ここでいう競合店とは、和食店の競合は和食店だけではなく、カジュアルバッグ店の競合はカジュアルバッグ店だけではありません。
少なくとも和食店でしたら近隣のレストランすべて、カジュアルバッグ店でしたら近隣の雑貨店すべてを競合店として、どのような料理・商品を、どのようなサービスで提供しているかなどをよく見に行くようにし、自店と比較してどうかという問題意識を持つようにしましょう。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「人材育成を店づくりと店らしさにリンクさせる」についてご説明いたします。
ここでの秘訣は次のとおりです。
秘訣1:人材育成を店づくりにリンクさせるとは
秘訣2:人材育成を店らしさにリンクさせるとは
秘訣1:ここでいう店づくりとは、店舗体幹シリーズ1~32で書いたような、商品/サービスの強みの活用、接客力の向上、VMDのレベルアップ、販促物の使い方、動線の取り方、店内環境の整え方などのことを指しており、それらと人材育成をどのようにリンクさせればよいかということです。
ここでは店づくりと人材育成のリンクの仕方を「接客力の向上」を例にしてご説明いたします。より分かりやすくするために、次の3つのケースに分けて具体的にお伝えします。
① 店長としての人材育成
店舗スタッフの接客力は、新人~ベテランまでで違いますし、得意な人と苦手な人でもそのレベルは違います。
従いまして、店舗では基本的には接客の得意な人が接客リーダーになり、他のスタッフをトレーニングしていく仕組みがよいでしょう。
その時、接客リーダーは、他のスタッフを一度に全員を育てていくのではなく、接客レベルが上がりやすい人から順に育てて、できる人を少しずつ増やしていくつもりで育てていきましょう。
店長は接客リーダーとよく話して、接客力の向上計画を一緒に作成し、いつまでに、誰をどのレベルにするか、その方法なども含めて決めてから動くようにしましょう。その計画が作成されましたら、その後はPDCAを何回も回していけば、接客力の向上というゴールを達成することができます。
② エリアマネージャー(SV)としての人材育成
店舗ごとにバラバラな接客レベルを、基準以上に平準化させることはエリアマネージャーの役割です。
そのためには、担当店舗の各接客リーダーを育成していく必要があります。接客リーダーには、各店で進めている接客力の向上計画とその進捗状況を随時情報共有してあげることが重要です。
他店での違うやり方を知るだけで、自店の進め方には大いに参考になりますし、ある店舗でうまくいっていることは他店でもうまくいく可能性は高いので、うまくいっているやり方に変更することもできます。
また、ある店舗が全体的に接客力が高い店舗である場合には、その店舗を担当エリアの接客に関するトレーニング店舗にして、他店から一定期間、トレーニング店舗にスタッフを行かせて育ててもらうということも一案です。
更に、接客リーダーを近隣店舗の中で、一斉に一定期間交換して、他店のやり方を直接学んで自店に活かすということも有効です。例えば、近隣のA店B店C店の接客リーダーを、A➡Bへ、B➡Cへ、C➡Aへと一時的に勤務してもらうというイメージです。
③ 本部としての人材育成
本部は店舗のサポート部門として、まずは接客力の向上という課題に対する全社の教育体系を整備する必要があります。何をどのレベルのスタッフに教えていくかというものを明確にしましょう。
その際、誰が教えるかということが重要になりますので、全接客リーダーに対して教えることができる社内の人材がいるのか、いるのであれば全接客リーダーに研修などができるか、いなければ社内で育成するのか/外部に依頼するのかなどを整理して体系を整える必要があります。
それと同時に、接客リーダーをどのように評価するかという評価方法を整備することも大事です。接客リーダーになると給料や時給が上がるなどの金銭的なインセンティブをつける必要は必ずしもありませんが、なんらかの方法で評価してあげることは必要ですので、それを明確にしておきましょう。
接客マニュアルの作成や商品情報の提供などは本部の役割です。全店で共通に必要なものの作成や購入などの業務は本部に集約して、効率よく、コスト低減も図りながら進めていくようにしましょう。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「人材育成を店づくりと店らしさにリンクさせる」についてご説明いたします。
ここでの秘訣は次のとおりです。
秘訣1:人材育成を店づくりにリンクさせるとは
秘訣2:人材育成を店らしさにリンクさせるとは
秘訣2:ここでいう店らしさとは、店が大切にしている考え方や他店にはない強みなどの
ことを指しており、それらと人材育成をどのようにリンクさせればよいかということです。
ここでは店らしさと人材育成のリンクの仕方を「接客力の向上」を例にしてご説明いたします。より分かりやすくするために、次のケースを使って具体的にお伝えします。
●「カジュアル・イタリアンレストラン」の場合
この店が大切にしていることが、「イタリアン料理専門店として、イタリアの食材・料理方法にこだわった、堅苦しくない陽気な雰囲気のレストラン」だとしましょう。
その際人材育成として考えることのポイントは、「知識」「伝え方」の2つです。
「知識」・・・知識とは、顧客に料理を楽しんでいただくために、イタリア料理専門店として知っていた方がよい知識のことです。これらの知識は、各自が習得できるようにマニュアルなどにまとまっていて、誰でもすぐに見られるようにしておくとよいでしょう。
例えば、食材の知識としては、どこで採れた原材料か、その味や風味の特徴は何か、美味しく食べられる時期はいつかなどを知っていると良いですね。
調理方法の知識も併せて身につけているとよいでしょう。調理方法の代表的なものは8種類あり、焼く、揚げる、炒める、煮る、蒸す、茹でる、和える、炒るがあります。提供する料理の調理方法を覚えておくと、顧客との会話の中で役に立つこともありますね。
料理の食べ方や料理に合う酒類の知識もあると尚よいでしょう。料理を美味しくいただける食べ頃や珍しい料理の食べ方などは進んでご説明するとよいですね。また料理に合う酒類もお食事の前半、後半では違うことも多いので、自分のおすすめの酒類をもっておくことも大事ですね。
「伝え方」・・・伝え方とは、顧客に料理を楽しんでいただくために身につけた知識を、どのように顧客に伝えるかということです。
この店では「堅苦しくない陽気な雰囲気のレストラン」を目指していますので、この店らしく伝えるとは、料理をテーブルに提供する時や料理の説明をする時は、明るい笑顔でカジュアルに話すといったことです。
特に料理の説明の時には、食材に関する豆知識的なトークや顧客に「へぇ~」と言われるような知識も添えてご説明すると、顧客の食事体験がより楽しいものになりますね。
このような伝え方は、頭で理解していても、なかなかすぐにはできないものですので、スタッフが練習できる場を積極的に作ってあげましょう。
例えば、開店前やアイドルタイムなどの顧客がいない時間帯に、ロールプレイングを何度もすることはとても有効です。一人ではなくチーム全員でやると、他のスタッフのやり方も見られて参考になりますので、できるだけチーム全員でやるようにしましょう。
これは接客トークをする場数(ばかず)を増やすことによって、スタッフのレベルを上げていくという方法ですね。このチーム全員でやるというところに意味があって、そのような場でやるからこそ店らしさが全体に共有されていくことになります。
また、実際に上手に顧客とトークできた例をチーム全員にシェアすることもとても有効です。一度上手にできたことなので、他のスタッフが同じようにやって上手にできる可能性は高いといえます。このことも同じ成功例を皆がやってみることによって、その店らしい接客が浸透していくことになりますね。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「経験と知識を与えて育てるつもりで育てる」についてご説明いたします。
ここでの秘訣は次のとおりです。
秘訣1:会社の期待と本人のレベルを合わせる
秘訣2:リスキリングとリカレントの制度を準備する
秘訣1:もともと「人は放っておいても自然に育つ」という考え方もあり間違ってはいませんが、放っておかれると、仕事が忙しくて自分の成長のための時間を取らなかったり、取れなかったりすることがよくあります。また、自分では何を身につければよいかが分からない場合などもあります。
一方で、会社または上長が「スタッフを育てる」という意思を持って育てますと、自然に育つのを待つ場合に比べて早く育てることができます。更には、会社や上長から本人への育てる意思が直接伝わって、本人のモチベーションのアップにもつながり、ひいては生産性の向上にも結びつきます。
ここでは、まず会社や上長が本人に期待することと本人のレベルを合わせることについてご説明いたします。
まず、会社や上長が本人に期待することと本人のレベルの間にギャップがある場合、このギャップが会社としての育成ニーズになります。この育成ニーズの把握が第1ステップとなります。ここで大事なことは、ギャップについて本人とよく話し合って、ギャップ自体の認識にズレがないようにすることです。
次に第2ステップとして、何について、いつまでに、どのようなレベルまでできるようになって欲しいか、それは何故必要なのか、それができるようになるとどんなメリットがあるのかということを明確に説明することが必要です。
最後に第3ステップとして、その育成ニーズを満たすための機会を提供していきます。例えば店の接客のリーダーのレベルをさらに上げたいという場合は、接客リーダーを集めて外部の講師に「ホスピタリティ」について話してもらう、接客に対するお客様からの声を他店にも積極的に共有して自店に活かしてもらう、本部の教育部門のスタッフに「人に教えるというスキル」を教えてもらい店舗内教育に活かしてもらう、接客に関するマニュアル作成に関わってもらうなどの機会を提供することができます。
一方で、本人が望む自分自身の育成ニーズを会社が提供することも考えられます。本人が望んでいることなので、習得できる可能性も高く、その後の業務にも活かせることが多いといえます。
例えば、希望するプロジェクトに参加させる、希望する外部セミナーへ参加させる、希望する職種へ異動させるなどの機会を提供することができます。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「経験と知識を与えて育てるつもりで育てる」についてご説明いたします。
ここでの秘訣は次のとおりです。
秘訣1:会社の期待と本人のレベルを合わせる
秘訣2:リスキリングとリカレントの制度を準備する
秘訣2:会社が従業員を育てるつもりで育てるための機会としてリスキリング(reskilling)とリカレント(recurrent)という考え方が注目されています。
秘訣2-1:リスキリング制度を準備する
リスキリングとは、仕事で今後必要となる知識やスキルを、会社が従業員に習得してもらうことを指します。これは「今後必要となる・・・」という言葉からも分かるように、既存の業務を既存のやり方で行うための再確認、再教育という意味ではなく、新しい業務ややり方を行うために必要な知識、スキルを習得してもらうことを目的としています。
例えば、小売業の接客では従来の対面だけではなく、オンライン接客のニーズも増えてきています。オンライン接客では、機器の使い方を習得することはもちろんですが、お客様が直接商品に触れることができませんので、商品の特徴をオンラインでも分かりやすく伝えるというコミュニケーションスキルも習得しなければなりません。
また、飲食業では新メニュー開発やサービスレベルの向上のために、全国の競合店視察の実施、社内コンテストの実施/社外コンテストへの積極的な参加、他社とのコラボ勉強会の実施などの機会を設けることなどが含まれます。
このようなリスキリングがもたらすメリットとしては、主に次の3つがあります。
① 従業員の潜在能力を顕在化させ、活性化させることができます。従業員自身も気づいていなかった能力などの発見にもつながります。
② 従来とは異なる業務ややり方ができるようになることにより、従業員のモチベーションが上がり、ひいては生産性が向上します。
③ リスキリングを継続していくことにより、会社としても従業員個人としても、変化に対する対応力がアップし、経営が安定します。
秘訣2-2:リカレント制度を準備する
リカレントとは、リスキリングが会社が機会を準備することなのに対して、従業員本人が仕事に関する知識やスキルを習得することを目的に、自分自身でその機会を作ることを指します。
これには、仕事に活かすために語学を習得する、業務に関連した資格を取得するなどをはじめ、一度会社を離れて次のステップに進むためにMBAを取得する、海外留学するなどもリカレントに含まれます。
リカレントは基本的には従業員本人が自分の意思で行うことですので、会社の制度として準備するものではありませんが、場合によっては、働きながら学ぶことができるようにするために、修了した時には受講料などの補助が会社から受けられるなどの制度として設ける場合もあります。
リカレントがもたらすメリットは、主に次の3つがあります。
① 従業員が働ける職種、職域が広くなり、本人にとって挑戦できる仕事が増えることによって、本人のキャリアアップにつながります。
② 従業員本人の意思によるものなので、修了時には更なる自信がつきモチベーションが上がり、ひいては生産性も向上します。
③ 従業員個人が選んだ様々な知識、スキルを持った組織ができることになり、多様性のある人材チームになり、多角的な思考や議論ができるようになります。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「体系的に人を育てる」についてご説明いたします。
ここでの秘訣は次のとおりです。
秘訣1:人材育成体系の全体図を作る
秘訣2:タレントマネジメントの考え方を導入する
秘訣1:体系的に人を育てるとは、場当たり的な人材育成にならないように、一貫した全社の育成方針に基づいて、人材育成をするということです。
そのためには、人材育成方針・制度の全体が見える体系図を作成することが必要ですが、この体系図を作成する際には次の3つの視点を踏まえると良いでしょう。
① 全体の底上げが目的なのか、一部の選ばれた人のレベルアップが目的なのかを明確にしましょう。例えば、全体の底上げのための施策としては、接客の基本マニュアルの作成、新人の接客基本研修の実施、店長昇格時マネジメント研修の実施、勤続10年目研修の実施などのようなものです。
これに対して、一部の選ばれた人のレベルアップを目的とした施策としては、接客販売(上級)のマニュアルの作成、接客リーダーのための関連販売研修の実施、大型店舗の店長マネジメント研修の実施、幹部候補研修などのようなものです。
② 専門性を磨くための施策・制度なのか、マネジメント力を強化するための施策・制度なのかを明確にすることも大事です。例えば、専門性を磨くための施策・制度としては、商品の原材料・製造・加工工程などを学ぶ現地見学講座を実施する、専門知識を習得するための教育機関の研修への参加などのようなものです。
一方でマネジメント力を強化するための施策・制度としては、マネジメントに必要なリーダーシップ、コミュニケーション、チームビルディングの研修を実施する、プロジェクトリーダーを規定回数経験させる、他社も参加する外部のマネジメント研修に参加するなどのようなものです。
③ 階層別に育成する施策・制度なのか、商品別・職種別に育成する施策・制度なのかを明確にすることも大切です。例えば、階層別に育成するための施策・制度としては、新人研修・新任監督職研修・新任管理職研修、経営幹部候補研修などがあります。
商品別・職種別に育成する施策・制度としては、メニュー開発講座への参加、商品製造工場の見学、POP習得講座への参加、店舗で必要なExcel/Word/PowerPoint講座の実施などのようなものです。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「体系的に人を育てる」についてご説明いたします。
ここでの秘訣は次のとおりです。
秘訣1:人材育成体系の全体図を作る
秘訣2:タレントマネジメントの考え方を導入する
秘訣2:タレントマネジメントとは、従業員が潜在的・顕在的に持っている能力やスキル、知識、経験、実績などの情報を一元的に管理し、それらを戦略的に活用して人材の配置と育成を行うことです。
1)タレントマネジメントが注目されてきた背景
タレントマネジメントが注目されてきた背景には、長い間日本企業での働き方として終身雇用と年功序列が当たり前になっていましたが、近年では人材の流動化が進み、自分のやりたい仕事を見つけて(選んで)、就業する企業を変えていくというスタイルが定着しつつあるということがあります。
言い換えますと、以前は会社へのロイヤルティで働いていたものが、職自体へのロイヤルティで働く時代になっているということです。
これを会社側からの視点で見ますと、以前は従業員を使って仕事をさせるという発想でしたが、今では従業員を活かして仕事をさせるという発想に変わってきていると言えるでしょう。
即ち、以前は比較的短期的な目的のために、目の前の仕事をしてもらい、成果が上がっていればよかったのですが、今では従業員の個々の能力やスキルを、必要な時に必要なところで活かしてもらい、より大きな成果をあげてもらうという考え方になっています。
また、成果がでるところで働いてもらうことによって、従業員の能力やスキルが更に向上するという中長期的な育成的な意味も加わってくるともいえます。
これらの流れがあって、以前人材育成といっていたものが、近年では人財育成といわれることが多くなり、人は財産という考え方のもと、人を活かすというタレントマネジメントが注目されるようになりました。
2)タレントマネジメントの考え方の導入とは
ここでいうタレントマネジメントの導入とは、タレントマネジメントのシステムを導入することではなく、その考え方を導入するということです。
上記1)でも説明しましたが、今では従業員は使う対象ではなく、その能力やスキルを活かす対象と考えることが大事です。
以前従業員のことを歯車に例えることがよくあり、今でも時々聞くことがありますが、以前は歯車は歯車でしかなく、言われたことをただ黙々とやり続けるもの、或いはたくさんある歯車の中の一つというイメージがありましたが、今の歯車の解釈は異なります。
今では個々の歯車も成長して大きくなるという考え方です。かみ合った新人の歯車とベテランの歯車では、大きさが異なりますので、例えば新人の歯車が1回転する間にベテランの歯車は0.1回転しかしません。
反対にベテランの歯車が1回転する間に、新人の歯車は10回転するということです。即ち、各歯車は成長して大きくなることができ、大きくなればなるほどかみ合った歯車を多く回転させることができるのです。
また、歯車が成長してより大きな歯車になるという成長の仕方だけではありません。ある程度歯車が大きくなってから、歯車を動かす動力(エンジン)になるという道もあるかもしれませんし、歯車を回りやすくする潤滑油になるという道、より大きな成果を出す歯車と動力の構造を設計するという道、歯車と動力のメンテナンスをするという道など、様々な成長の可能性があるということを知る必要があります。
これらのことを前提にタレントマネジメントの考え方をどのように導入するかといいますと、次の4つの要因を把握した上で、人材の配置や育成に活かしていくということが大事です。
即ち、①従業員ができること ②従業員のしてきたこと(職務内容、自己啓発) ③従業員が残した具体的な実績 ④従業員の希望する仕事 の4つです。
これらを社内職務経歴書のような形で各従業員が作成し持っておき、直属の上長が部下のものを把握しておくという仕組みにします。あとは会社が必要に応じて、社内職務経歴書を吸い上げる、上長が推薦する、公開応募するなどを組み合わせて適切な人材の配置、育成を検討・実施するというものです。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「ノウハウ伝授の機会と手段を工夫する」についてご説明いたします。
ここでの秘訣は次のとおりです。
秘訣1:ノウハウ伝授の機会を工夫する
秘訣2:ノウハウ伝授の手段を工夫する
秘訣1:ノウハウ伝授の機会を工夫する
近年では人材育成の環境が大きく変わってきています。例えば、以前では2週間~1か月ほど時間をかけて新人の研修を行っていましたが、今では1週間しか時間がとれないなど、新人にかける研修時間の短縮化が進んでいます。
それに伴い、以前は本部での一括研修が主だったものが、店舗での現場教育へ軸足が移ってきている事例も多く見られます。
また、デジタル化の浸透により、マニュアルなどの資料や研修などの方法もデジタル化が進み、デジタル化したマニュアルなどは、簡単にアクセスして見られるようになったり、オンラインでの研修などが増えてきたりしています。
このような環境の変化に対して、ノウハウ伝授の機会を工夫する必要性が増してきました。従来は、教える人から教えられる人へノウハウが伝授されてきましたが、この形だけでは充分なノウハウが伝授されなくなってきていますので、次のような機会を組み合わせてノウハウ伝授の機会を確保する必要があります。
① 情報を共有する
他社・他店の成功事例は、自店に合うように上手に取り入れれば、自店でも成功する可能性は高くなります。特に多店舗展開している会社では、自社他店の成功事例が自店でも使える可能性はかなり高くなるといえますので、積極的に情報共有をしていきましょう。
それは売りたい商品やメニューのおすすめ方法だったり、お待たせしないオペレーションの方法だったり、短期間で新人を戦力化する方法だったり、様々な成功事例が現場にはあります。
② お互いに教え合う
従来は本部の人材育成部門が店舗のスタッフを教えるという形が多かったのですが、今では店舗のスタッフが自店・他店のスタッフに教えるという形も増えてきています。
同じ内容を教えてもらったスタッフ同士が教え合うことはもちろんですが、得意なことを自店のスタッフだけでなく、同じエリア内の他店スタッフに教えるということも効果的な方法といえます。
例えば、接客の得意なスタッフが、同じエリア内の他店舗を巡回して、接客のスキルについての知識とスキルを教えていくといったものです。
③ 体験してみる
他店の成功事例を情報共有したり、他店のスタッフを教えたりすること以外に、実際にその店舗に行って良い事例を体験してくるという方法もとても効果的です。
例えば、接客のレベルが高い店舗で、3日~1週間位実際に店頭に立って一緒に働いてみるというものです。その店舗の接客が何故高いのか、それを維持するために何をしているのか、自店とは何が違うのか、などを自分の目でみて実際に体験することによって理解が早まります。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「ノウハウ伝授の機会と手段を工夫する」についてご説明いたします。
ここでの秘訣は次のとおりです。
秘訣1:ノウハウ伝授の機会を工夫する
秘訣2:ノウハウ伝授の手段を工夫する
秘訣2:ノウハウ伝授の手段を工夫する
ノウハウ伝授の手段を工夫するとは、研修の短縮化、現場教育化、デジタル化という3つの流れの中で、スタッフが学びやすいように、習得しやすいように工夫するということです。
従来は紙のマニュアルで集合教育またはマンツーマンで教えていたのですが、今後はスタッフのスマートフォンやPCで、スタッフの都合の良い時間に習得できるようにするといったことが重要になってきます。そのためには、次のような伝授の手段を工夫していくことが益々求められてきますね。
① マニュアルや商品情報などの資料のデジタル化
知識の習得に必要なマニュアルや商品情報などの資料は、できるだけデジタル化して、誰でも必要な時にアクセスできるようにしておくとよいでしょう。まとまった研修の時間が取れない今では、必要な情報にどこからでもすぐにアクセスして、ノウハウを習得できる状態にしておくということがとても大事です。
この時注意しておきたいこととして、何のマニュアルや資料が何処にあるかが、すぐに分かるようになっていることが前提になります。何があって何がないのか、あるとすると何処にいけば見られるのかなどが見やすく分類されていないと、せっかくデジタル化したものが宝の持ち腐れになってしまいます。
② 動画による学習
今ではスマートフォンやPCでも簡単に動画を撮って保存することができますので、動画でのノウハウ伝授が簡単にできるようになりました。
これはノウハウが進化したり変わったりした時でも、アップデートが簡単にできるということですので、動画を作製する側にとっても便利なことと言えます。特に動きが伴うスキルの習得には効果的と言えますので、是非使っていきたいですね。
③ オンラインによる研修
コロナの拡大により業務のオンライン化が一気に進みましたが、コロナが収束した後も研修などのオンライン化は継続されていくでしょう。
全てがオンラインになることはないと思われますが、わざわざ集まらなくてもよいという双方(研修を実施する側、受講する側)にとっての利点は今後も活かすべきでしょう。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「ブランディングという発想をする」についてご説明いたします。
ここでの秘訣は次のとおりです。
秘訣1:ブランディングの発想を整理する
秘訣2:ブランディングを店舗経営に取り入れる
秘訣1:ブランディングの発想を整理する
①ブランディングとは
ブランディングとは、ブランドを構築すること、または構築するすべての活動のことを指します。
ではブランドとは何でしょうか。もともとブランドの語源は、自分が飼っている家畜を他人の家畜と区別するために焼き印を押していたことに由来すると言われています。
そこから今では、ブランドとは商品やサービスを他社のものから区別するための名称やデザイン、イメージなどの総称として使われています。
一般的にブランドといいますと、会社名(店舗名)、ロゴなどを思い浮かべることが多いですが、実際にはそれだけではなく、会社(店舗)らしさ、商品(サービス)イメージ、接客イメージなどの形のないものも含めてブランドと考えると良いでしょう。
従いまして、ブランディングとはこれらのものすべてをブランドとして構築していく活動だということができます。
②ブランディングの目指すゴールとは
それではブランディングが目指すことは何かといいますと、「企業(店舗)が顧客に思って欲しいお店の姿」と「顧客が実際に思っているお店の姿」を同じにしていく活動だといえます。これらの2つは完全に同じにすることは難しいと言われていますが、同じにすることを目指して継続的に活動することが大事です。
例えば、企業(店舗)としては、果物の産地と旬にこだわった生菓子専門店として営業していても、そのことが充分に顧客に伝わっていなければ、それは他の洋菓子(和菓子)店と大きな差はなく、顧客にとっては菓子売り場の一つの店舗という程度のお店になってしまうこともあり得るということです。
従って、この店がブランディングを通して目指すことは、顧客にこの店は果物の産地と旬にこだわっていて、他のお店にはない生菓子を売っている店というように認識してもらうことだといえます。これは飲食店の場合も、サービスを提供する店舗の場合も同じことがいえます。
③ブランディングの注意点
1)ビジネスの世界では、「ブランドは一日にしてならず」と言われていますように、顧客にブランドが浸透するまでには時間がかかります。少なくとも3年以上の時間がかかると思っていた方が良いでしょう。例えば新ブランドを立ち上げても、そのブランドの価値が評価され定着するには相応の時間が必要だということです。
2)ブランディングは、マーケティングやブランディングの部署が実施することと思われがちですが、全社員で取り組むべき活動だといえます。何故ならば、企業(店舗)が顧客に発信するブランドに関するメッセージは、広告や販促活動だけではなく、店舗での接客や取り扱う商品・メニューの選択、顧客との電話応対、店舗デザイン、顧客が目にする伝票などのすべてがブランドに関するメッセージを発信する媒体だと考えた方が良いからです。
3)ブランドに関するメッセージは、どの媒体からのものも同じメッセージを発信することが大事です。例えば、「家庭的な温かさ」をウリにするお店では、温かさを感じる商品、接客、内装などに気を配り、メッセージの一貫性が保たれることが必要です。
このような一貫性が保たれて初めて、ブランドが徐々に定着していくと考えると良いでしょう。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「ブランディングという発想をする」についてご説明いたします。
ここでの秘訣は次のとおりです。
秘訣1:ブランディングの発想を整理する
秘訣2:ブランディングを店舗経営に取り入れる
秘訣2:
<ブランディングを店舗経営に取り入れるとは>
これは店が長く愛される仕組みを作り、その仕組みを長期間にわたり使い続けるということです。言い換えますと、一過性でない店の価値を作り上げ、それを守り続けるということです。
長期間にわたり使い続けるとか、守り続けると言いますと、一度作ったものを変えないようなイメージがありますが、これはそうではなく、変えてはいけないもの(普遍的なもの)と時代やマーケットに合わせて変えなければいけないものをきちんと区別して、変えてはいけないものを常に意識して店舗経営をしていきましょうということです。
<現状を把握しましょう>
そのためには、まずは現状を把握することが必要ですね。現状を把握するには、競合他店の現状、お客様の嗜好や考え方の変化、そして自社(自店)の現状の3つの視点から見てみると良いでしょう。
①競合他店の現状とは、特に長い間マーケットで支持されている店が何で定評がある店なのかなど、何故顧客に愛され続けてきたかを調べてみましょう。この時、その競合他店が、何を守り続け、何をやっていないか(方針として)を明確にすると参考になります。
②お客様の嗜好や考え方は常に変化しています。現状を把握する時には、3年位前と現在で何が変わっていて何が変わっていないのか、今後3年間位を見越して今から変化すること、変化しないことは何かなどをまとめてみると良いでしょう。
③自社(自店)の現状を把握する時には、会社(店)としての視点と顧客の視点の両方で考えてみましょう。これは例えば、会社(店)としては●●●が強みだと思っているとすると、顧客は自社(自店)を●●●で定評がある会社(店)だと思っているかということをきちんと調べてみるということです。
その際、●●●が強みだということを、過去3年間でどのように顧客に伝えてきたかをリストアップしておくと、今後のブランディングに必ず役に立つでしょう。
この自社(自店)の現状は特に大事で、●●●の強みは、競合他店と比べて本当に顧客から見ても自社(自店)の強みだと認識できるものなのか、そもそも●●●は顧客が望むニーズなのかなどをきちんと検討することが必要ですね。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「『ブランド=らしさ』を言葉にする」についてご説明いたします。
ここでの秘訣は次のとおりです。
秘訣1:顧客視点から見たブランドとは
秘訣2:企業(店舗)らしさを言葉にする
秘訣1:店舗体幹シリーズ43(その1)で、ブランドとは商品やサービスを他社のものから区別するための名称やデザイン、イメージなどの総称であるということをお話ししました。
これを顧客視点にたって言いますと、ブランドとはその企業(店舗)しか持っていない『企業(店舗)らしさ』と言い換えることができます。これは顧客がその企業(店舗)の名前やロゴ、扱い商品/料理、店舗の外観、接客の仕方、商品の使い心地/料理の味などから連想するその企業(店舗)のイメージとも言うことができます。
例えば、競合する小売店で同じ商品アイテムを扱っていても、その商品のデザインや品揃えの豊富さ・色のバリエーション・価格帯の違いなどによってイメージは異なってきますし、店舗の外観や什器のデザイン、接客の仕方などによってもイメージは異なってきますね。
競合する飲食店でも同様のことがいえます。同じメニューの料理を扱っていても、その料理の盛り付け方やメニュー自体の豊富さ、付け合わせの食材の選び方などによってイメージは異なってきます。また、店舗入り口のサンプルケースや店内装飾、ウェイティングや接客の仕方などによってもイメージは異なってきますね。
これらの各店舗の異なるイメージが、『各企業(店舗)のらしさ』ということになります。それは違いが明確であればあるほど、その違いが他社にないものであればあるほど、その違いが顧客が望むものであればあるほど、そのブランドは強く顧客に認識され、他社との区別が容易にされることになります。
このように見てきますと、顧客視点から見た企業(店舗)のイメージを作り上げ、それを維持し続けること、即ちブランディング活動がとても大事だということが分かりますね。そして顧客が持つ企業(店舗)のイメージは、他社とは違うその『企業(店舗)らしさ』のことであり、それらは企業(店舗)の様々な活動から作られるものだということが分かります。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「『ブランド=らしさ』を言葉にする」についてご説明いたします。
ここでの秘訣は次のとおりです。
秘訣1:顧客視点から見たブランドとは
秘訣2:企業(店舗)らしさを言葉にする
秘訣2:企業(店舗)らしさを顧客に伝えていくために、まずはスタッフが共通に認識できるように、企業(店舗)らしさを言語化していきましょう。その際のポイントは次の3つです。
①言語化する方法
企業(店舗)らしさは、スタッフにとってはなんとなく頭の中にはあると思いますが、それを擦り合わせていくことが必要です。「企業(店舗)として●●●を大事にしている会社(店舗)だね」「●●●と言えば自分達の会社(店舗)だね」「自分達の企業(店舗)はいつも●●●をしているよね」と顧客に言われるような●●●は何か、をスタッフ全員で話し合ってみると良いでしょう。
意外と同じようなイメージを抱いていても、言葉にすると違う表現になったりすることもありますので、言葉はできるだけ多く出してみると良いでしょう。そして、色々な表現が出てきた中から、通常は3~6個位を目安にまとめると良いです。
例えば、「おもてなし精神」「●●●の専門家がいる店」「地元の食材にこだわる店」「職人が作る伝統の商品」「手作りのぬくもりが感じられる店」「作る時も使う時も環境にこだわった商品」「エンターテイメントを体験できる店」「新しい技術に触れることができる店」などのようなものです。
言語化する時は、単語でもいいですし、短いフレーズや文章でもよいですが、3~6個にまとめる時には、単語なら単語だけで、フレーズならフレーズだけでまとめるとスタッフへの浸透もしやすくなりますね。
また、一つの企業(店舗)らしさが、すぐに自社(自店)のらしさを表現できることは少ないですので、いくつかの企業(店舗)らしさの掛け算で考えて、自社(自店)にしかできないらしさにすると良いでしょう。
例えば、「おもてなし精神」「職人が作る伝統の商品」「作る時も使う時も環境にこだわった商品」の3つが企業(店舗)のらしさだった場合、一つ一つは競合他店のどこかでも実施しているかもしれませんが、「職人が作る伝統の商品」であると共に、近年では「作る時も使う時も環境にこだわった商品」だけに絞り込み、それを明るく丁寧な「おもてなし精神」で接客する企業(店舗)と言われるのは自社(自店)だけといった具合です。
②言語化を補足する方法
言語化ができましたら、或いは言語化する過程においても、スタッフがよりイメージしやすくなるように、いくつかの補足方法があります。
例えば、「写真」「絵」「図」などはイメージしやすい代表格ですね。「職人がつくる伝統の商品」をイメージできるものを、雑誌や書籍、Webなどから集めて、1枚の大きな紙などに貼りだしてみると良いでしょう。もちろん自社(自店)の職人の方の写真や作られた商品の写真も同時に貼って、集められたものと同じイメージかどうかをスタッフ同士で確認してみましょう。
有名人の中で、自社(自店)のらしさを表現できる人は誰かなども話し合ってみると良いかもしれません。実際に依頼するかは別にして、誰にどのような広告をして欲しいかなどもイメージが膨らむ良い機会になりますね。
③「企業(店舗)らしさ」の浸透の仕方
言語化された企業(店舗)らしさは、もちろん言語化して終わりではなく、スタッフ全員が同じ言葉で言えるようにする必要があります。即ち、スタッフの皆が同じイメージを持って、同じ言葉で言えるようになることが大事ということです。
そのためには、まず企業(店舗)らしさ、例えば上記の3つだとしますと、その3つがいつでもスタッフが見られるように提示しておく、携帯できるようにしておく、会社で使うアプリのトップ画面に表示するなど、少しの時間でも頻繁に目に触れるようにしておくと良いでしょう。
また、朝礼や通常業務の中でも、3つのらしさを話題として積極的に取り入れるようにしましょう。忙しい日々の業務も、すべての活動がこの3つのらしさを表現することに関係していると認識することがとても大事です。
一つ注意点としては、企業(店舗)らしさは、顧客にとっては相対的なものですので、常に競合他社(他店)のらしさと比較することが必要です。いくら自社(自店)で自分達らしいと思っていても、いつのまにか競合他社(他店)が同じらしさを訴求していると、自社(自店)だけのらしさではなくなっているからです。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「顧客へのコミュニケーション方法を整理する」についてご説明いたします。
ここでの秘訣は次のとおりです。
秘訣1:コミュニケーションメッセージとは
秘訣2:コミュニケーションメッセージの伝え方
秘訣1:コミュニケーションメッセージを理解するために、次のように分解して考えてみましょう。
①コミュニケーションとは
ここで言うコミュニケーションとは、企業(店舗)が、顧客に対して、何かを伝えて、顧客に正しく理解していただくことを指します。顧客とは、顕在顧客だけではなく、将来顧客になっていただける可能性がある潜在的な顧客も含みます。
コミュニケーションで最も大事なことは、ただ企業(店舗)が伝えたいことを発信するだけではなく、受け手の顕在顧客・潜在顧客に、企業(店舗)が伝えたいことを正しく理解していただくことです。
例えば、企業(店舗)が家庭用品、パスタの専門店ということを発信していたとしても、顧客がその専門店とは全く認識しておらず、どこでもよく見かける雑貨店、イタリアンレストランと同じだと思っている場合などは、企業(店舗)として伝えたいことが正しく伝わっていないということになりますね。
②コミュニケーション手段を理解する
一般的に企業(店舗)のコミュニケーション手段と言いますと、Webや広告、広報を思い浮かべる方も多いと思いますが、ここでは一つの整理の仕方として、次のような人の五感の切り口で考えてみましょう。
1)最も多く、影響力があると言われているのが視覚に訴求するものですね。例えば、文字情報(記事、POPなどで店や商品、サービスを説明する)、写真・イラスト(商品やサービスそのものを紹介する)、店舗スタッフ(身だしなみ、表情、身のこなし、飲食店での店内調理の様子などで店が目指す雰囲気を表現する)などがあります。
2)聴覚、即ち聞こえてくるものにも影響力はありますね。話し言葉の選び方、声のトーンや大きさ、速さ、店内のBGMなどからも色々なメッセージを発信することができます。
3)嗅覚としては、店舗内にアロマの香りを漂わせて落ち着いた雰囲気を出したり、飲食店では調理する時に出る食材の美味しそうな匂いをわざと出したりしている店もありますね。
4)触覚・味覚としては、商品の肌触りや着心地・履き心地、飲食店での味や食感なども顧客への訴求力がありますね。
これらの五感をベースにした、それぞれのコミュニケーション手段において、より効果的に顧客に訴求していく方法を考えることが必要になります。
③コミュニケーションメッセージとは
企業(店舗)は、様々なコミュニケーション手段を通して、企業(店舗)が伝えたいメッセージを顧客に伝え、顧客に正しく理解していただくことが大切です。
それではコミュニケーションメッセージとはどのようなものかといいますと、シンプルなもので(多くの伝えたいことを一度に入れない)、顧客に分かりやすいもの、自社のらしさがよく表現されているものが適切だといえます。
また、可能な限り上記②の各コミュニケーション手段で表現しやすいメッセージにしますと、より多くの顧客に理解されやすいと言えますね。
④顧客からのフィードバックメッセージを大事にする
実際の現場では、企業(店舗)から顧客へのコミュニケーションメッセージに対して、顧客から企業(店舗)へのフィードバックメッセージも受け取ることがあります。
ポジティブなメッセージだけではなく、ネガティブなメッセージも含まれていることがありますが、顧客の声としてすべてを検証すると良いでしょう。
これらの顧客からのフィードバックメッセージは、次のコミュニケーションメッセージと手段を考える際にとても役に立ちますので、積極的に収集して振り返るようにすると良いでしょう。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「顧客へのコミュニケーション方法を整理する」についてご説明いたします。
ここでの秘訣は次のとおりです。
秘訣1:コミュニケーションメッセージとは
秘訣2:コミュニケーションメッセージの伝え方
秘訣2:コミュニケーションメッセージを効果的に伝える時のポイントは次の3つです。
①コミュニケーションメッセージをワンフレーズで表現する
秘訣1で、コミュニケーションメッセージは、シンプルなもので、顧客に分かりやすいもの、自社のらしさがよく表現されているものとお話ししましたが、具体的に見てみましょう。
例えば小売業では、
●ダイニング&キッチン用品店➡作る楽しさ・食べる喜びをお届けします
●スポーツ用品店➡長続きする体幹トレーニング、手軽に!どこでも!
●メンズカジュアルアパレル店➡オン・オフの掛け持ちコーディネート
といった感じです。商品もイメージしやすいのではないでしょうか。
飲食業では、
●小料理店➡顧客が選ぶ、日本酒に合うおつまみの店
●タイ料理店➡タイ人が作るタイの味
●四川料理店➡辛いだけではない四川の家庭料理
といった感じです。一度食してみたくなりませんか。
②コミュニケーションメッセージに触れる頻度を増やす
コミュニケーションメッセージに触れる機会とは、例えば店舗では、店構え(店舗デザイン)、内装・什器、接客、商品・メニューなどは顧客が必ず触れる機会と言えます。
従って、コミュニケーションメッセージに触れる頻度を増やすとは、これらの機会ごとにコミュニケーションメッセージを伝え続けて、顧客がそれに触れる頻度を多くするということです。
コミュニケーションメッセージに触れる機会が多くなればなるほど、顧客の中にそのブランドのイメージやメッセージが定着してきます。
コミュニケーションメッセージの中でも特に接客と商品・メニューはその店からのメッセージを顧客が受け取る機会としては、とても重要な機会と言えますので覚えておきましょう。
何故ならば、店舗内での体験のうち、どのような身だしなみ・接客態度(笑顔、言葉遣い、気配り)で、どのような商品を売っているか(小売業)、どのようなメニューでどんな味か(飲食店)ということは、その店を評価する上で大きな割合を占めているからです。
③コミュニケーション手段ごとに伝え方を工夫する
コミュニケーション手段については秘訣1で五感に沿ってご説明しましたが、ここでは秘訣2の①でお話ししましたダイニング&キッチン用品店(小売業)と小料理店(飲食店)を例にとってご説明いたします。
●このダイニング&キッチン用品店では、「作る楽しさ・食べる喜びをお届けします」というコミュニケーションメッセージを手段ごとに伝えることが必要です。
例えば、販売している調理道具を使って料理を作っている写真のポスターやPOPで視覚的に訴求したり、実際に売場で調理実演をしたりすることは効果的ですね。また、販売スタッフが明るいイメージのエプロンをして、テキパキと楽しそうに店内で仕事をしている様子や笑顔で楽し気なトーンで顧客と話すことなども視覚的・聴覚的に楽しさを訴求することになります。
もし調理実演したものを、テーブルセッティングした食器に一緒に盛り付けてお見せすることができるのでしたら、更に食べる時のワクワク感も伝わりますね。
●この小料理店では、「顧客が選ぶ、日本酒に合うおつまみの店」というコミュニケーションメッセージを伝えることが必要です。
ここでのキーワードは、顧客が選ぶ、日本酒、おつまみという3つのワードです。これらを顧客に分かりやすく、店らしさが伝わるようにしていきます。
例えば、顧客が実際に選んだ日本酒とおつまみのオーダー数をグラフにしたPOPをテーブルに置くことや、下位商品の入れ替えによる新商品の順位予想なども顧客から集めて掲示しておくなどは視覚的な効果を期待できますね。
また、歯ごたえ・噛み応え、一口目の風味など、「食感にこだわったおつまみ」として提供することもこの店のメッセージを伝える一つの方法と言えますね。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「顧客との接点を管理する」についてご説明いたします。
ここでの秘訣は次のとおりです。
秘訣1:顧客と店舗の接点を洗い出す
秘訣2:コミュニケーションメッセージの一貫性を確保する
秘訣1:顧客へコミュニケーションメッセージを伝えて、顧客に正しく理解していただくには、まずコミュニケーションメッセージが顧客に届く場所、言い換えますと顧客と企業(店舗)の接点(タッチポイントともいう)をすべて把握することが必要です。
何故ならば、コミュニケーションメッセージは、いつどこで顧客が受け取っても同じものでなければならないからです。
では顧客と企業(店舗)の接点はどのようなものがあるか具体的に見てみましょう。
小売業の場合、店舗デザイン、店外看板(店舗周りだけではなく、駅構内・商業施設の屋外・屋内、道路などの看板も含む)、店舗入口のイーゼル・A看板・デジタルサイネージなどがあります。
店内には、商品、店内内装(床・壁・天井、照明)、店内陳列什器・陳列用備品、販促用備品(ポスター、POP、チラシなど)、店内音楽設備などのハード部分の接点と接客(販売員の身だしなみ、接客態度、接客用語、笑顔、気配り、豊富な商品知識など)、オペレーション(レジ対応、電話対応、待機列対応、予約管理など)、レイアウト・陳列方法、イベント、ポイントカードプログラムなどのソフト部分の接点があります。
飲食業の場合は、店舗デザイン、店外看板(店舗周りだけではなく、駅構内・商業施設の屋外・屋内、道路などの看板も含む)、店舗入口のイーゼル・A看板・デジタルサイネージ、メニューサンプル、暖簾、のぼりなどがあります。
店内には、メニュー&実際の料理(味、香り、見た目、食感など)、店内内装(床・壁・天井、照明)、販促用備品(ポスター、POP、チラシなど)、店内音楽設備などのハード部分の接点と接客(ホールスタッフの身だしなみ、接客態度、接客用語、笑顔、気配り、豊富な料理・調理知識など)、オペレーション(レジ対応、電話対応、待機列対応、予約管理など)、テーブルセッティング、バッシング、イベント、ポイントカードプログラムなどのソフト部分の接点があります。
もう少し広い意味での接点を考える際は、企業としての広告・広報活動、自社Webの運用、カスタマーセンターの応対、採用活動、営業施策としてのDMなども顧客との接点になりますね。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「顧客との接点を管理する」についてご説明いたします。
ここでの秘訣は次のとおりです。
秘訣1:顧客と店舗の接点を洗い出す
秘訣2:コミュニケーションメッセージの一貫性を確保する
秘訣2:顧客と企業(店舗)の接点(タッチポイント)を把握しましたら、そこから発信されるコミュニケーションメッセージの一貫性を確保するようにしましょう。
何故コミュニケーションメッセージの一貫性が大事かと言いますと、例えばタッチポイントごとに異なるコミュニケーションメッセージが発信されてしまいますと、企業(店舗)としてのブランドイメージがぼやけてしまったり、混同されてしまったり、本来目指しているブランドイメージとは別のものになったりして、結果的にブランドの価値が下がってしまうことがあるからです。
コミュニケーションメッセージの一貫性を確保するためには、次の2つの軸で見ていくことが必要です。
①手段ごとの一貫性
手段ごとの一貫性を確保するとは、顧客と企業(店舗)の接点(タッチポイント)ごとに、コミュニケーションメッセージを同じものにするということです。
例えば、小売業の総合スポーツ用品店のコンセプトが「OFFタイムをスポーツで充実の時間へ」という場合を考えてみましょう。その際のコミュニケーションメッセージが、「商品の機能性にこだわる」「使用時の楽しさ・ワクワク感を味わう」の2つだったとします。
それらを顧客と企業(店舗)の接点(タッチポイント)で伝えていくことが必要になります。
まず店頭では、スポーツシーンのデジタルサイネージの設置や‘躍動感’を感じられる商品陳列やマネキンの設置などが効果的です。
接客では、顧客のニーズに合わせて商品の機能を詳しく説明したり提案したりすることやその商品を使った時の実体験・使用感をお話しし、使った時に味わえる楽しさや満足感をお伝えすることなどが重要です。もし商品の試着など、その場で試せる商品でしたら更に良いですね。他の顧客の使用後の声などがあれば、それもお伝えできるととても効果的です。
POPやポスターなどの販促物も、基本的には「機能性」と「楽しさ」が両方伝わるように作成しましょう。店内BGMも顧客の店内体験が楽しくなるような、スポーツにふさわしい軽快なアップテンポのものが良いでしょう。
飲食業では、「仲間の笑顔と会話で賑わうビストロへ、ようこそ!」というコンセプトのレストランの場合を考えてみましょう。
その際のコミュニケーションメッセージが、料理:「季節ごとの創作メニュー」、サービス:「笑顔溢れる親しみやすいスタッフ」の2つだったとしましょう。
店頭では、季節のメニューのサンプルがPOPと共に目立つところに設置されていると効果的です。また、サンプル前に立ち止まっている顧客に対しての明るい声掛けも大事ですね。
店内のお席で見るメニューについては、定番メニューと季節メニューのおすすめポイントが丁寧に分かりやすく書いてあり、特に季節メニューは季節感が伝わるような写真やデザインを使うと良いでしょう。また、ビストロですので、リーゾナブルな価格設定で、色々なメニューを皆でシェアして、それについて会話できるような品揃えをしておくことも効果的ですね。
接客では、料理の説明(素材、調理方法、美味しい食べ方など)ができることはもちろんですが、笑顔で親しみのあるおもてなしをすることが大事です。
顧客とスタッフが接する機会はたくさんあり、お席への案内、メニュー説明、オーダーテイク、料理提供、中間バッシング、追加オーダー提案、お会計など、その都度で必要な接客上の会話をするだけではなく、ひと言プラスして顧客と楽しい会話をすることを心がけましょう。人気のメニュー、メニューに合うワイン、自分が食した感想、他の顧客の声などは、会話のきっかけになりますので試してみましょう。
②時間軸としての一貫性
時間軸としての一貫性とは、コミュニケーションメッセージを発信する時に、いつでも同じコミュニケーションメッセージであることが大事ということです。
例えば、上記のビストロの場合ですと、料理:「季節ごとの創作メニュー」、サービス:「笑顔溢れる親しみやすいスタッフ」がコミュニケーションメッセージですが、先月はこのコミュニケーションメッセージだったけれども、今月はサービス:「料理提供スピードを上げて、お待たせしないオペレーション」になり、笑顔よりもスピード重視になってしまった場合などは、大事なコミュニケーションメッセージの一貫性が保たれていませんよね。
また、料理について、来月は「(売上をとるために)季節メニューの価格訴求」とし、季節ごとの味を楽しんでいただくことよりも単なる出数アップを重視したりする場合なども、コミュニケーションメッセージの一貫性が保たれていないと言えるでしょう。
このようにコミュニケーションメッセージの一貫性を2つの軸で確保していくことが大事なのですが、どのように確保していくかといいますと、それらを一元的に管理することが望ましいです。
端的にいいますと、すべてのコミュニケーションメッセージに一貫性が保たれているかを管理する担当部署または担当者を置くということです。言い換えますと、すべてのコミュニケーションメッセージが発信される前に、担当部署または担当者が確認するということです。同じ部署または人が確認することによって、判断のブレがなくなります。
もし担当部署または担当者がすべてのコミュニケーションメッセージを確認することが難しい場合は、コミュニケーションメッセージの発信内容・方法の中で標準化できる部分を抽出し、マニュアルにして各関連部署に配布すると良いでしょう。この場合、各部署ではマニュアルにないもの、各部署で判断がつきにくいものについてのみ、コミュニケーションメッセージの担当部署または担当者に確認することになります。
いずれにしましても、ここで一つ留意点があります。それは、コミュニケーションメッセージの一貫性が保たれているかを、現場(各タッチポイント)で確認するということです。
分かりやすい例で言いますと、「笑顔溢れる親しみやすいスタッフ」というコミュニケーションメッセージは、スタッフによって伝わり方に差が出やすいものですので、常に正しく顧客に伝わっているかを現場で確認しなければなりません。これはコミュニケーションメッセージの担当部署または担当者の確認も必要ですし、各店舗の責任者としても確認が必要になります。
※店舗体幹:お金をかけずに手間暇をかけてつくる『売れる仕組み』
人が体幹を鍛えるように、店舗経営でも店舗体幹®を意識して構築・強化することは、バランスのとれた経営をする上でとても役に立ちます。
ここでは店舗体幹®:「店の評判に耳を傾ける」についてご説明いたします。
①ブランドイメージは変わるもの
ブランドイメージは、一度顧客の中に確立されたとしても、それは固定されたものではなく、常に変化する可能性があると考えましょう。出店先のビジネス環境の変化、競合のブランディング活動、顧客の嗜好の変化など、周囲の状況の変化によって変わる時があります。
また、自社(自店)のコミュニケーションメッセージの一貫性が保たれていなかったり、発信の度合いが弱かったりしますと、やはりブランドイメージが変わってしまうこともあります。
従って、ブランドイメージを定期的に収集することはとても重要なことと言えます。通常3年ごとにブランドイメージの調査をすることが理想的ですが、それと同時に日常的にブランドイメージについてのアンテナを立てておくと良いでしょう。
その理由は、自社(自店)のブランドイメージの認識と周囲の認識に、もしズレがあった場合でもすぐに修正することができるからです。
②ブランドイメージの収集の仕方
ブランドイメージを収集する対象者は、3つに分類されます。
まずは一番大切な顧客です。顧客の中でも、来店顧客(自店にご来店したことのある顧客)と非来店顧客(自店にご来店されたことのない顧客)の両方の声を聞きましょう。
来店顧客の中では、新規顧客(初めてご来店された顧客)とリピーター(複数回ご来店されたことのある顧客)に分けて顧客の声を聞くと良いでしょう。※場合によっては、リピーターも、ご来店頻度の多い少ないによって上得意顧客と一般固定客に分けることも必要かもしれません
次に自社(自店)のお取引先の方々の声も聞くようにしましょう。例えば、金融機関の方、各種の仕入れ先会社の方、店舗の出店先デベロッパーの方、備品制作・購入会社の方、イベント企画会社の方、HP制作会社の方、各種アウトソーシング会社の方など、外部の方の声も積極的に収集するようにしましょう。
これらの方は、自社だけではなく、多くの他の会社と取引をしていますので、ブランドの評判などの情報が集まりやすいということがいえます。良い悪いに関わらず、自社(自店)の評判を教えてもらいましょう。
その他には、店舗が出店している地域や業界での評判にもアンテナを立てておくと良いでしょう。地域であれば、地元の商業関係者の集まりや行政主催の勉強会などに出席して情報収集をすると良いでしょう。また、業界であれば業界関係者の集まりや各種関連セミナーなどに出席すると良いでしょう。