「部下を持つことになったけど、何を意識すれば良いか分からず不安・・・」
そのような声をよく耳にします。管理職になると、求められる視点や行動が大きく変わりますので、不安に思う人がいても無理はありません。
今回は、初めて部下を持つ人に、社長が期待していることを整理してお伝えいたします。
1)役割と責任を自覚する
部下を持つということは、単に肩書が変わるだけではありません。あなたのチームの成果と一人ひとりのメンバーの成果を最大限にすることが求められます。
それまでは自分の業務の部分最適を考えていれば良かったものが、チーム全体の全体最適を考える必要がでてきます。
場合によっては、他のチームとの連携なども含めて、より大きな全体最適を考えることが求められることもあります。
2)数字でものを語る
「顧客から好評である」「売上が良くない」「自分達は頑張っている」など、イメージは伝わりますが、管理職としてはより具体的に伝えることが必要です。
売上や利益、集客効果、人件費、広告費、時間外労働時間、離職率など、
数字で資料がでているものは数字とともに判断結果(どのように解釈するのか)を伝えるようにしましょう。
昨年と比べて数字の差異をどのように判断するのか、予測と比べて数字の達成度をどのように判断するのかなどは必須の伝え方ですね。
スキルの習得度などのように数字に表しにくいものも、できる限り数字に置き換えて伝えるようにします。
スキルの習熟度を、完成度100%のうち現在は65%まで習得しているなどのようにすると、進捗度合をよりイメージしやすくなりますね。
3)マネジメントとリーダーシップを知る
マネジメントとは、ヒト・モノ・カネ・情報などの経営資源を活用して成果を出すことといえます。
チームの業務の仕組みとヒトを活用して、より円滑に業務を進めることが求められます。
業務には標準化して誰がやっても同じ結果をだせるようにするものと、
個人のスキルや感性をあげて個々に対応するものの2種類ありますので、きちんと分けてマネジメントすることが大切です。
リーダーシップとは、チームを同じ目標に向かって、協力しながら動かしていくことです。
そのための判断や決断をしたり、チームメンバーの意見を聞いて一つにまとめたりすることが求められます。
4)チーム内の風通しを良くする
風通しが良い職場というのは、あなたを含めてチームメンバー同士のコミュニケーションが良いということです。
最も大事なことは報連相がきちんと行われていることですが、これはミーティングが適宜行われているということではありません。
ミーティングはコミュニケーションの手段にすぎませんので、重要なことは、必要なことが、それを必要としている人に、タイムリーに伝えられて、それに対してフィードバックや次の行動が適切に行われているということです。
風通しの良い職場は、問題の芽を早く発見することもできますし、チームメンバーのモチベーションも高くなりますので、是非目指したいですね。
以上(後編につづく)
あなたの会社の管理職は期待する役割を果たせていますか?
