社員同士のコミュニケーションの取り方として、1on1ミーティングを取り入れる会社が増えています。
ただ、オフィスとは違って、店舗ビジネスでは目の前の顧客優先のオペレーションを行っていますので、
時間・場所などの制約がある中でミーティングを行わなければいけません。
ここでは店舗ビジネス版の1on1ミーティングの効果的な実施方法についてみていきましょう。
1.1on1ミーティングが注目されるようになった背景
近年では働き方の多様化が進み、それに加えて人手不足が常態化する傾向にありますので、
社員同士のコミュニケーションが不足していると言われています。
このことは同じ店舗内のコミュニケーションだけではなく、店舗と店舗間のものや本部と店舗間のものも希薄になっています。
このような状況の中で、会社全体的にコミュニケーション不全に陥っていることも珍しくなくなってきていることから、
その解決策の一つとして1on1ミーティングを活用する会社が増えてきているようです。
2.1on1ミーティングとは
店舗ビジネスにおける1on1ミーティングの実施方法は、
次のものを基本として、各社の店舗・本部の状況に合わせて最適なものを構築していくと良いでしょう。
1)上司と部下が1対1でミーティングを行う
2)月に1回の定例ミーティングとする
※繁忙期はスキップしたり、必要に応じて臨時ミーティングをしたりすることも可
3)実施時間は1人1時間くらいを目処とする
4)話す内容としては、部下が担当している業務の進捗を確認したり、困っていることの相談にのり解決策を一緒に考えたり、
社員のキャリア形成の相談や必要に応じてプライベートの話を聴くことなども含まれます。
大事なポイントは、部下が業務をしやすくするためのサポートや、部下の成長を助けるためのアドバイスなどをする場であるということです。
3.1on1ミーティングの位置づけ
1on1ミーティングは、社員のコミュニケーションをより円滑にするためのものですが、注意しなければいけないことがあります。
それは、1on1ミーティングは、営業関係のミーティングとは全く目的が異なりますので、混同させないということです。
※営業関係のミーティング:本部と店の営業会議、エリア内の営業会議、店舗内の営業ミーティング、朝礼など
また、営業関係ミーティングと1on1ミーティングはそれぞれ定例化することが必要ですが、
基本的には営業関係ミーティングを先に設定して、まずはそれが効果的に運用されるように注力しましょう。
営業関係ミーティングの中で、指示が適切に伝えられるだけではなく、
その場で各担当者の進捗が確認できたり、建設的な意見交換ができたりするのであれば、
1on1ミーティングでは他のことに時間を使えるようになるからです。(その方がより健全なミーティングになりますよね)
4.1on1ミーティングをする時の留意点
1on1ミーティングをする時には次のことに気をつけながら実施していきましょう。
1)事前に目的、内容、スケジュールを伝える
部下がミーティングの準備をする時間を持てるように、早めに伝えるようにしましょう。
2)部下の話を聴くことに主眼を置く
営業関係ミーティングでは出しにくい部下の本音や意見を聴いて、部下の成長につなげていけるようにしましょう。
3)話しやすい雰囲気をつくる
部下が本音や意見を言えるように、話しやすい雰囲気をつくることを心掛けましょう。
4)ミーティングの最後は前向きな言葉で終える
部下が今後も気持ち良く仕事に取り組めるように、ミーティングの最後には、
「期待している」「応援している」などの前向きな言葉で終えるようにしましょう。
以上
あなたの店は効果的な1on1ミーティングを行っていますか?