今回は、店舗経営の考え方をスタッフにわかりやすく浸透させる方法を2つご紹介いたします。
店舗ビジネスが毎日向き合っている「集客」と「接客・おもてなし」を例としてご説明しますね。
1.まかない種は芽を出さない
<集客>
店舗ビジネスにおいて、既存顧客だけではどうしてもビジネスが縮小してしまいますので、新規顧客を継続的に取り込まなければいけません。
そのためには、店や商品の告知をする必要がありますが、なかなか手をつけられていないケースも多々あります。
せっかく作ったHPがあまり更新されていなかったり、SNSを始めてみたものの、月に2~3回しかアップしていなかったりと自社メディアがほとんど稼働していない状態はもったいないですね。
また、コストがかかるからといって宣伝広告をあまり出さないこともあります。
まかない種は芽を出さない、です。
もし新規顧客が欲しいと思っているのでしたら、告知という「種」をまかなければ、新規顧客(芽)は取り込めないことは明らかですね。
<接客>
接客のレベルも、店舗ビジネスにとっては商品と同様にとても大事な要素です。
この内容を正確にお伝えするために、接客サービスとおもてなしとをきちんと分けてお話しします。ここでは接客サービスとは基礎的な知識・スキルのことをさし、おもてなしとは気づきや気配りができるさらに上のレベルのものと定義します。
ここで「種」とは接客サービスのことで、例えば新人に店の接客サービス(種)をきちんと教えてあげないと、新人は適切な接客サービスを顧客に提供すること(芽)はできませんよね。
まかない種は芽を出さない、です。
2.出た芽も手入れしないと育たない
<集客>
せっかくご来店していただいた新規顧客も、その日の店舗体験が満足いくもの、心地よいものでない場合は、再来店は望めないですよね。
新規顧客に再来店してもらい、ゆくゆくは固定客になっていただくためには、商品の質やバラエティーさ、専門性などを磨いたり、店の雰囲気や活気などが顧客にとって心地よいものになっていることが大切です。
出た芽も手入れしないと育たない、です。
新規顧客(出た芽)に素晴らしい店舗体験(手入れ)をし続けなければ固定客(育つ)にはなってくれませんね。
<おもてなし>
基礎的な接客サービスをすることができるようになっても、その上のレベルのおもてなしができるとは限りません。
接客サービスができるので、そのうちおもてなしもできるようになる、ということではありません。
おもてなしをするためには、顧客の行動をよく観察し、顧客の気持ちを察して、予想以上の気配りをしなければいけません。
それができるようになるには、気づける感性・気配りできる感性を磨く必要があり、そのことを頭に置いたうえで、場数を踏むことが一番の近道です。
出た芽も手入れしないと育たない、です。
接客サービスができるようになった(出た芽)ら、感性の大切さを認識しながら色々な場面での場数を踏んで(手入れ)、おもてなしができるようになる(育つ)ということですね。
以上
あなたの店は「まかない種は芽を出さない」になっていませんか?
あなたの店は「出た芽も手入れしないと育たない」にはなっていないと言えますか?