仕事に対する意味づけをする時に、よくでてくる「3人の石工」の話がありますがご存じでしょうか?
今回はこの「3人の石工」の話をヒントに、「やらされ感」について考えてみましょう。
ある時、旅人が通りかかった道端で、3人の石工に「何をしているのですか?」と尋ねたところ、
1人目の石工は、「親方の指示で石を切っている」と答えました。
2人目の石工は、「国で一番の石工になるために技術を磨いている」と答えました。
3人目の石工は、「たくさんの人が心を癒す教会を建てている」と答えました。
仕事の意味づけとしては、
1人目は、生計を立てるためにただ指示通りに動くもの
2人目は、職人としての専門スキルアップのためのもの
3人目は、世の中に何か貢献するためのもの
という違いがあります。
※諸説ありますので、ご興味のある方は「3人の石工」「3人のレンガ職人」などで検索してみてください
ここで「やらされ感」が感じられるのは、もちろん1人目の話ですね。ただ、この話では石工の意識の持ち方だけに焦点があたっていますが、実社会では指示を出す側と受ける側の両方で気をつける必要があります。
1.指示を出す側が「やらされ感」を生み出していませんか?
1)細かい指示を出し続けていませんか?
自主的に動いて欲しいといいながら、動き方を指示書やマニュアルなどで細かく指示し過ぎていますと、現場ではロボットのように動くことになり、やらされ感が生じてしまいます。
最悪の場合は、細かい指示を出し続けていると、現場の人がかえって考えない人になってしまいますので気をつけましょう。
2)一度にいくつもの指示を出し過ぎていませんか?
売上施策やコストの最適化、社内コミュニケーション、労務管理など、現場ではやらなければいけないことが山積みです。
それら全体を実現可能なやり方で、効率よく、現場が顧客の方を向いて仕事ができるような指示の出し方はとても大切です。
現場の声も聞きながらより良い体制を作っていけると良いですね。
2.指示を受ける側も主体的に動きましょう
1)「やらされ感」を仕事がはかどらない理由にしていませんか?
「やらされ感」を感じるという現場には、「あなたはどうしたいですか?」「あなたが考える別の方法は何ですか?」といったことを聞いてみましょう。
仕事の進め方はたった一つではありませんので、指示をする側と受ける側が一緒に考えることも必要です。
指示を受ける側も自分の意見を言えるように、普段から考えるクセをつけておく必要があります。
2)店の責任者が自分の店をどんな店にしたいか言語化できていますか?
3店舗であろうと、20店舗や100店舗の大規模多店舗展開であろうと、店の運営の特徴は「店舗責任者の色」がでます。
店舗責任者が「やらされ感」があると思いながら仕事をしますと、店全体が「やらされ感」店舗になってしまいます。
それを避けるためにも、店舗責任者がまずは自分の店をどんな店にしたいのかを言語化して、スタッフに自分の言葉で伝えることが大事ですね。
以上
あなたの店から「やらされ感」の声は聞こえてきますか?