多店舗経営の問題として、どの会社でもよく挙げられるのが、スタッフの接客力にバラつきがあるということです。
今回は、この接客力のバラつきをなくす対策について考えてみましょう。
◆接客力のバラつきをなくすには?◆
多店舗経営における「接客力のバラつき」には2つの面があります。
一つは同じ店舗内のスタッフ間でのバラつき、もう一つは店舗間でのバラつきです。
前者は、●●店の10人のスタッフのうち、2人はピカイチ、6人は合格点、2人はクレームがでてもおかしくないレベルといったバラつきのことです。
後者は、全15店舗のうち、3店舗は顧客からお褒めの言葉をよくいただく店、9店舗は合格点の店、3店舗は活気がなく接客クレームも時々あるといったバラつきのことです。
接客のバラつきをなくすためには、どちらの面が問題になっているのかをまずは見極めましょう。
特定の店だけの問題なのか、全店的な問題なのかということですね。
ここでは、いずれのバラつきをなくすためにも、知っておくと良い基本的な対策例を挙げてみます。
1)接客の基本マニュアルを整備する
基本的な接客用語や接客のステップ、身だしなみなどのマニュアルは、必ず最新版を用意しておきましょう。
マニュアルは、いつでも簡単に見られるようにすること、内容によっては動画でも見られるようにしておくなど、習得しやすく工夫することも大事です。
2)教える体制を構築する
店でのOJTにしろ、集合でのOFF-JTにしろ、誰が誰に・いつ・どこで・何を教えるかを決めておきましょう。
ここまででは不完全で、教えたあとに、習得できているかを確認する体制までつくることが大事です。
やりっぱなしでは身につきません。
3)店長の意識づけを行う
店長は、とかく売上をあげるための商品・サービスの売出企画やそのためのデスクワークに集中しがちです。
店の責任者が、接客の重要性を常にスタッフに発信していることが、接客レベルの向上には必須の前提条件です。
これは店長の意識づけの話なので、その上長のエリアマネージャーやスーパーバイザーの役割ですね。
4)新規スタッフの採用基準を明確にする
新たにスタッフを採用する時には、接客の適性を採用基準として持っておくと良いですね。
面接時に、過去の接客の経験、されると嬉しい接客、自社と競合他社の接客の印象などを聞いてみると良いでしょう。
5)人事評価とリンクさせる
出来ていること・出来ていないことをきちんと評価することが大事です。
評価するだけではなく、評価のフィードバックも適切に行い、本人の成長に結びつけるようにしましょう。
以上
あなたの店の接客力のバラつき解消に、是非ご活用くださいませ。